ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

障害者が当たり前に働き、暮らせるように /京都

2008年05月21日 13時34分01秒 | 障害者の自立
きょうされん:府支部30周年式典 障害者が当たり前に働き、暮らせるように /京都
 府内の共同作業所で構成する「きょうされん京都支部」(旧称・府障害者共同作業所連絡会)の結成30周年記念式典が17日、下京区の「ひと・まち交流館京都」で開かれ、利用者や職員ら約200人が参加した。

 6作業所で同連絡会を設立したのが78年。現在、会員作業所・施設は91カ所を数える。

 あいさつした粟津浩一支部長は「働く権利の保障」に応えてきた歴史を振り返る一方、障害者自立支援法(06年度施行)による利用者の原則1割負担制が「多大な困難をもたらしている」と指摘。「障害のある人たちが当たり前に働き、暮らせる社会の実現を目指し、引き続き全力で取り組む」と決意を語った。

 式典の第2部では、脚本・ジェームス三木、大路恵美、ベンガルら出演の「ふるさとをください」の試写会があった。障害のある人がクリーニング店を始める物語で、6~9月に府内11カ所で上映予定。同支部は「試写会を見た人が上映個所を増やしてくれれば」と期待している。問い合わせは同支部事務局(075・323・5321)。

障害者の「教室」 生きる力を身に付けて

2008年05月21日 12時59分46秒 | 障害者の自立
障害者の「教室」 生きる力を身に付けて
 「支援学校の高等部を卒業した子どもたちに、就職する以外にも進路の選択肢があれば」。そんな親たちの願いに応える形で今春、田辺市芳養町の福祉作業所「たなかの杜」内に「フォレスクール」がスタートした。

 運営主体は、田辺市の社会福祉法人ふたば福祉会。作業所も4月に開所した。木のぬくもりが漂う新施設の一角にスクールの「教室」がある。定員は10人、利用期間は2年。

 緑に囲まれた高台に建つ施設を訪ねると、通所者は買い物に出掛けたり、畑を耕したり、自立した豊かな生活を営むための多様な訓練に励んでいた。彼らにとって、ここでの毎日は社会に出て働くまでの貴重な「自分づくり」の時間にほかならない。

 「朝の会」から「終わりの会」まで、その1日を取材した。支援学校を今春卒業した18歳と、作業所から移った20歳の男女8人を、支援員2人が支えている。

 支援員の1人、榎本恵理さんは「自主性を身に付けてほしい。2年間で大切な仲間をつくり、就職してからも連絡を取り合うような仲になれば」と期待する。

 はまゆう支援学校(上富田町)の育友会の人たちが2006年、障害者の大学に当たる「養護専攻科」(2年間)の紀南地方への設置を目指して「紀南養護専攻科を考える会」を発足させた。

 高校生が卒業後、大学や専門学校に進学するように、高等部を卒業した障害者にも作業所や一部民間企業で働く以外の道を開くのが目的だった。しかし、専攻科を設置している公立の特別支援学校は全国的に見ても少なく、県の行き詰まった財政事情を考えても「遠い目標」だった。

 考える会の出口幸三郎会長によると、会の一番の目標は「はまゆう支援学校高等部の上に専攻科をつくる」。それができない場合は「福祉施策を使った専攻科のようなものをつくる」。働き掛けが実った結果、ふたば福祉会が新設した多機能型施設内にフォレスクールが開設されることになった。

 スクールは、06年に施行した障害者自立支援法に基づく自立訓練事業。「自分の考えを持ち、自分の意見を表現でき、自信を持って自分から取り組める」人になり、さらに「日常生活の場を豊かな、自立したものにする」ことを目標に掲げている。

 スクールに通所し、生き生きとした表情で仲間や支援員たちと過ごす若いメンバーの姿を見れば、この事業の目的が伝わってくる。

 自立支援法により、障害者の自立を促す気風は強まったが、法に盛り込まれた応益負担制度などによって、逆に障害者本人の負担が増し、施設運営は厳しくなった。

 たなかの杜は、無認可運営を続けてきた小規模作業所を整備した認可施設。建物は自己資金と国、県、市の補助を受けて新築したが、備品購入費などが不足しているため、福祉会はいまも常時、募金活動を続けている。

 メンバーが2年後に巣立つ社会も決して甘くはないだろう。周囲の人に支えられ、自立への道筋を付けても、困難に直面するときがくるかもしれない。それでも、ここでの生活が彼らに社会人としての自信を与え、生きる力につながることを期待したい。