ゴエモンのつぶやき

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新型出生前診断の増加は障害児排除につながらないのか

2016年10月26日 02時24分13秒 | 障害者の自立

 簡単な血液検査による「新型出生前診断」を受ける人が増えている。命の選別をし、障害児を排除する動きにつながらないのか、懸念も広がる。相模原事件を受け、改めてこの社会の空気を考える。

 神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者の多くが殺傷された事件から、3カ月になる。

 ダウン症候群(以下ダウン症)のある息子を育てる父親(43)はこう話す。

「障害のある子の親として、テロ事件と同じぐらいに受け止めている」

 事件以前から、ダウン症のある人やその家族らが危機感を募らせてきたのが、妊娠中の胎児に医学的な問題があるかどうかを調べる「出生前診断」技術の新たな広まりだ。

 日本では2013年から「新型出生前診断」とも呼ばれる「NIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査)」が臨床研究として導入された。調べられるのは、「13トリソミー」「18トリソミー」「ダウン症候群」という三つの染色体異常だ。

●「確定」の9割超が中絶

 他の検査で染色体異常が疑われる場合に、出産時の年齢が35歳以上の妊婦といった条件をつける形で実施される。検査を受けられる医療機関は全国で74施設(16年10月現在)と限られているが、NIPTを受ける人の数は、年々増加の一途を辿る。

 妊婦にとっては血液を採取するだけという負担の軽さから、胎児の障害の有無を調べたうえで産まない選択をする「選択的中絶」を助長するのではないかと懸念されている。実際、3年間で検査を受けた3万人超のうち、羊水検査などで染色体異常が確定したのが417人。その94%にあたる394人が人工妊娠中絶を選択している。

 1960年代以降、超音波検査、羊水検査、母体血清マーカー検査といった出生前診断の技術が次々に開発され、「選択的中絶」が技術上は可能になった。これらの技術が「不良な子孫の出生を防止する」といった優生思想につながるのではないかという懸念もある。

 テクノロジーが生み出す脅威に加え、相模原の事件を皮切りに障害のある人全般への風当たりが強まったら……。いま、ダウン症の人をはじめとする当事者たちは揺れている。

 日本ダウン症協会代表理事の玉井邦夫さんは、「出生前診断という技術に関して、個々人の判断に協会として何らコメントするつもりはない」と前置きしたうえでこう訴えた。

「ダウン症のある子どもは生まれてくる必要がない、という社会的通念を作り出すような検査体制には反対します。想像してみてください。さまざまな障害のある子どもと泣いたり笑ったりしながら生活してきた子どもと、『そんな子はいなくていい』という考えを当然として育ってきた子ども。どちらに将来の社会をつくってほしいですか」

 事件直後から、メディアには「事件は社会の写し鏡」「内なる優生思想は私たちの中にもある」といった内省の声が上がった。実際、出生前診断による「選択的中絶」が広がり、就労現場には生産能力がないとみなされた人がはじき出される「無駄排除」の風潮がある。そうした空気は、加害者と底流ではどこかつながっているのではないだろうか──。

●「次」を急かされ傷つく

 生活保護の人の相談活動も行う弁護士の足立恵佳さん(41)は、こういう現代の風潮には、障害のない人たちにとっても生きづらいギスギスした世の中で、「自分自身もいつ転落するか……」という恐れが反映されているのではという。

「多様性を包み込む『インクルーシブ』という言葉は躍っていても、現実の企業社会では、労働者は経済価値をはかられ、『マタハラ』もある。病児を抱えて共働きなどできないような空気が蔓延しています。出生前診断というと、妊婦さんの『選択』がクローズアップされがちですが、むしろ今の妊婦さんは、排除する側にも、される側にも、どちらにもなりうるリスクを背負わされて困っているように見えることもあります」

 都内でヨガスタジオを主宰する女性(37)には、生まれてからダウン症だと診断された長女(8)がいる。今年、小学2年生になった。

 出産後、女性は医師からのこんな言葉に傷ついた。

「お母さん、若いから『次』がんばりましょうよ」

 女性自身、当初は家族にどんな未来が待ち受けているのかを想像できず、長女の障害と向き合えるまでに時間が必要だった。けれど目の前には、懸命に生きようとする娘がいた。悪意はないにせよ、その命を素通りして「次」を急かすような医師の言葉は、「『この子と』どう生きる?」を模索する家族として、決して励ましにはならなかったと言う。

●自分責めうつ状態に

 精神科医の香山リカさんのもとには、出生前診断で「選択」をした人が、「私の選択で一つの命を失ってしまった」と自分を責め、うつ状態になって診察室を訪れることがあるという。

 胎児の染色体の異常を指摘されたある女性が事前に提供された情報は、心臓奇形や知的障害の可能性など医学的なリスクの羅列だった。ところが、妊娠12週から21週の期間に行う「中期中絶」に踏み切ったところ、対面した赤ちゃんはとてもきれいで、その姿を目にした瞬間に、後悔の気持ちで胸が押しつぶされそうになったという。

 香山さんは、産む、産まないどちらの選択をしたとしても、「選択後」のその人の人生に寄り添うような医療者の言葉と、情報提供の大切さを説く。

「胎児異常による人工妊娠中絶は、日本の法律上では違法扱い。なので、実質的には母体保護法の『経済的理由』(経済的に育てられないから)に押し込める形で、妊娠した女性の希望、もしくは医師の裁量で人工中絶が行われているんです。妊婦さんが自己決定するにしても、判断の手がかりとなるような適切な情報がなければ選べないし、後で大きく悔やむことになりかねません」

 NIPTについては、遺伝カウンセリングや周産期医療の提供体制を整えたうえで行う検査であることを日本産科婦人科学会は定めている。さらに、日本医学会に登録することが原則であることも、厚生労働省は周知している。

●なし崩しではいけない

 ところが、民間業者が主体となり、無届けで検査を行う施設が出てきた。今年9月からイギリスの検査会社と提携する日本の業者を窓口として、NIPTの検査の提供を開始したことが発覚。そのあっせん業者のホームページを見ると、「国内価格の半額」「年齢制限なし」「性別の判定も可能」などと宣伝文句が並び、遺伝カウンセリングは行われていない。電話で予約を受け付け、採血は、東京では産婦人科医ではなく放射線科医が院長を務めるクリニックで行われていることもわかった。

 三宅秀彦・京都大学医学部附属病院遺伝子診療部特定准教授は、こう指摘する。

「出生前診断は、なし崩し的に行われていい検査では決してありません。遺伝カウンセリングもなく、漠然とした不安から検査を申し込む人がいて、業者もそれを機械的に受け入れるような状態が放置されれば、日本にも同様のクリニックが増え、さらには通販のように医療の手を離れる事態にもなりかねません」

 14年のデータでは、年間約100万件の分娩のうち、4分の1にあたる約27万件が高年出産とされる35歳以上の妊婦の分娩だった。また、ここ数年の統計では、従来行われている羊水検査や母体血清マーカー検査の実施件数はともに年間約2万件。おおまかに算出すると、何らかの出生前診断が実施された割合は、全出生の約5%、高年出産では2割程度にのぼる。

 もしも将来、NIPTがメジャーな検査として普及していった場合、さらにこの割合は増え、出生前診断が「一部の人が限定的に受けている個人的な検査」という前提は崩れるだろう。

●その子がいるだけで    前出の三宅准教授は言う。

「超音波で顔が見えるぐらいに育ったおなかの赤ちゃんとお別れするような選択を突きつけられたら、誰しもやすやすとあきらめられるわけでは決してないんです。でもそうした選択を、女性個人ではなく社会が強制しだすようになれば、社会の流れはがらりと変わってしまう。海外では出生前診断は、障害者に対する福祉コストの抑制を目的とした医療経済の文脈で語られることが多いですが、日本はこの先『社会による選択』を志向していく国になっていくのでしょうか」

 日本ダウン症協会の理事を務める水戸川真由美さん(56)は、おなかの子に不安を感じる女性に寄り添う活動を始めた。産前産後ケアの専門家「産後ドゥーラ」として、出生前診断をめぐる相談も受けたからだ。

 最近、羊水検査でダウン症と判定が出た妊婦と出会い、相談にのった。妊娠の継続か中断かは、依頼者の選択に沿い、一方の選択を強制することはない。この女性は悩んだ末、今年6月に出産した。赤ちゃんにダウン症はあるが、水戸川さんは最近、赤ちゃんを抱っこして幸せそうな女性の表情をみて、とても温かな気持ちになったという。

 NIPTについては、遺伝カウンセリングや周産期医療の提供体制を整えたうえで行う検査であることを日本産科婦人科学会は定めている。さらに、日本医学会に登録することが原則であることも、厚生労働省は周知している。

●なし崩しではいけない

 ところが、民間業者が主体となり、無届けで検査を行う施設が出てきた。今年9月からイギリスの検査会社と提携する日本の業者を窓口として、NIPTの検査の提供を開始したことが発覚。そのあっせん業者のホームページを見ると、「国内価格の半額」「年齢制限なし」「性別の判定も可能」などと宣伝文句が並び、遺伝カウンセリングは行われていない。電話で予約を受け付け、採血は、東京では産婦人科医ではなく放射線科医が院長を務めるクリニックで行われていることもわかった。

 三宅秀彦・京都大学医学部附属病院遺伝子診療部特定准教授は、こう指摘する。

「出生前診断は、なし崩し的に行われていい検査では決してありません。遺伝カウンセリングもなく、漠然とした不安から検査を申し込む人がいて、業者もそれを機械的に受け入れるような状態が放置されれば、日本にも同様のクリニックが増え、さらには通販のように医療の手を離れる事態にもなりかねません」

 14年のデータでは、年間約100万件の分娩のうち、4分の1にあたる約27万件が高年出産とされる35歳以上の妊婦の分娩だった。また、ここ数年の統計では、従来行われている羊水検査や母体血清マーカー検査の実施件数はともに年間約2万件。おおまかに算出すると、何らかの出生前診断が実施された割合は、全出生の約5%、高年出産では2割程度にのぼる。

 もしも将来、NIPTがメジャーな検査として普及していった場合、さらにこの割合は増え、出生前診断が「一部の人が限定的に受けている個人的な検査」という前提は崩れるだろう。

●その子がいるだけで   前出の三宅准教授は言う。

「超音波で顔が見えるぐらいに育ったおなかの赤ちゃんとお別れするような選択を突きつけられたら、誰しもやすやすとあきらめられるわけでは決してないんです。でもそうした選択を、女性個人ではなく社会が強制しだすようになれば、社会の流れはがらりと変わってしまう。海外では出生前診断は、障害者に対する福祉コストの抑制を目的とした医療経済の文脈で語られることが多いですが、日本はこの先『社会による選択』を志向していく国になっていくのでしょうか」

 日本ダウン症協会の理事を務める水戸川真由美さん(56)は、おなかの子に不安を感じる女性に寄り添う活動を始めた。産前産後ケアの専門家「産後ドゥーラ」として、出生前診断をめぐる相談も受けたからだ。

 最近、羊水検査でダウン症と判定が出た妊婦と出会い、相談にのった。妊娠の継続か中断かは、依頼者の選択に沿い、一方の選択を強制することはない。この女性は悩んだ末、今年6月に出産した。赤ちゃんにダウン症はあるが、水戸川さんは最近、赤ちゃんを抱っこして幸せそうな女性の表情をみて、とても温かな気持ちになったという。

水戸川真由美さんと長男の裕くん。親子でダンスパフォーマンス活動にも参加。裕くんは高校3年生で就労先も探し始めているところだ(撮影/古川雅子) 

水戸川真由美さんと長男の裕くん。親子でダンスパフォーマンス活動にも参加。裕くんは高校3年生で就労先も探し始めているところだ

「アクセプションズ」が4年前から主催するウォーキングイベントの参加者は年々増え、全国各地で開かれる。11月13日に東京・渋谷で開催予定(撮影/木村雅章) 

「アクセプションズ」が4年前から主催するウォーキングイベントの参加者は年々増え、全国各地で開かれる。11月13日に東京・渋谷で開催予定

2016/10/24    dot.


困難越え走る喜び いわて大会、伴走者や義足が後押し

2016年10月26日 02時10分19秒 | 障害者の自立

 北上市の北上総合運動公園陸上競技場で23日行った全国障害者スポーツ大会の陸上には、花巻市北笹間のマッサージ師根子健一さん(60)と、大船渡市大船渡町の県立高田病院職員佐野幸広さん(33)が出場した。盲目の根子さんは伴走者、左脚を失った佐野さんは大勢が携わって作り上げた義足の助けを借りて、大歓声が響く地元のトラックを快走。走れる喜びと達成感をにじませ、人と人が支え合うことの尊さを示した。

 根子さんは、視覚障害者男子2部800メートルに出場。伴走を務めた花巻市下北万丁目の無職菅原芳和さん(64)と50センチのひもで心身ともにつながり、「二人三脚」でゴールを目指した。

 1周400メートルのトラックを2周するオープンコース。根子さんの左側に寄り添った菅原さんは「カーブだ」「右」「もっと左」「ぶつかってきてもいい。思い切り走って」と、心を込めてリードした。歯を食いしばってゴールした根子さんは自己記録を約3秒縮めて3位=出場3人=となり、銅メダルを胸に輝かせた。

 肢体不自由者1部100メートル(片大腿(だいたい)切断、片下肢完全)=出場3人=に挑んだ佐野さんは、21日の公式練習で義足との接触部の皮がむけ万全ではなかったが、17秒99の自己新を記録。銅メダルを掲げると長男友悠(ともひさ)ちゃん(5)が飛び付き、満面の笑みで応えた。

 風を切って走る感動を与えてくれたのは左脚の競技用義足だ。昨年の県障害者陸上大会で、佐藤将太さん(32)=盛岡農高教=の義足の走りを見て興味を抱き、今年3月の体験イベントに参加。足を前に踏み込んで跳ね返る感覚がうれしく、競技への挑戦を決意した。

【写真=苦しい表情で2周目に入る根子健一さん(左)。伴走の菅原芳和さんが息を合わせ、自己新の走りを支えた=23日、北上総合運動公園陸上競技場】

【写真=義足で大地を蹴り、風を切ってゴールを目指す佐野幸広さん】

(2016/10/24)   岩手日報

「世界保健機関が、性的パートナーがいない人は障がい者と認めた」というデマが広まる

2016年10月26日 02時04分20秒 | 障害者の自立

「性的パートナーを見つける能力がない人は不妊者とみなされ、病人、障害者とみなされる」というデマがネットで広まっているそうだ(ITmedia)。

発端はSputnikの翻訳記事で、英Telegraphの記事を参照しているのだが、「性的パートナーを見つける能力がない人は不妊者とみなされ、病人、障害者とみなされる」という部分は完全なる誤訳で、正確な訳は「医学的に問題が無い独身男性/女性についても、子供がおらず親になることを希望しているのであれば『不妊』との扱いになる」というのが正しいようだ。

従来の世界保健機関(WHO)による「不妊」の定義は、「12か月以上(避妊をせずに)性行為に及んでも子供ができない」というものだったが、新たな定義では性的パートナーを見つけられない人も不妊扱いされるという点。これにより、こういった人々も体外受精などの子供を作る手段を優先的に利用できるようになる可能性があるという。

2016年10月24日    エキサイトニュース


相模原殺傷あす3カ月 「再生まだこれから」家族ら、事件の風化懸念

2016年10月26日 01時58分43秒 | 障害者の自立

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人が刺殺された事件は、26日で発生から3カ月となる。今月中旬に同園で行われた「お別れ会」には、散り散りになっていた元入居者や職員らが集まった。壇上に犠牲者の遺影が飾られ、園長が一人一人の名前と人柄を紹介すると、多くの人が目頭を押さえたという。多くの関係者は、いまだに時間の流れを感じられずにいる。

 ◆お別れ会に400人

 「どのようなお別れの言葉でご挨拶をすればいいのか、今も悩んでいます。あなた方一人一人を守ってあげられなかった。本当に申し訳なく思っています」

 16日午後2時過ぎ。入倉かおる園長のこんな言葉で、お別れ会は始まった。

 「あなたは、それはそれは畑作業が得意でした」「あなたは、いつも笑顔で仲間の中心にいました」「あなたは、ディズニーランドが大好きでした」

 「あなたは~」から始まるメッセージは、殺害された19人全員に送られた。「もっと色々なことをしたかった」。一人一人の人柄を感じるエピソードを披露したあと、そう悔しさをにじませた。

 当日は、事件後に転居した元入居者や一部の遺族らも戻り、約400人が集まった。ステージ上に置かれた遺影とろうそくに献花し、涙をぬぐう人もいた。

 家族会の元会長で、事件で息子が重傷を負った尾野剛志さん(72)は「一区切りかもしれませんが、再生はまだまだこれから」とうつむく。

 ◆「自分は救世主」

 事件は7月26日午前2時ごろに発生。元職員の植松聖(さとし)容疑者(26)=入居者19人への殺人容疑で送検、鑑定留置中=が入居者の首や胸を刃物で刺し、19人が死亡、27人が重軽傷を負った。県警は津久井署に捜査本部を設置した。

 「自分は救世主だ」。捜査関係者によると、植松容疑者は事件直後から一貫して、「障害者は不幸を作る人」「障害者の安楽死を認めていないので、自分がやるしかない」などと犯行の正当性を主張し続けた。

 9月下旬から始まった鑑定留置の期間は来年1月23日まで。捜査本部は、期間中に殺人未遂容疑など、まだ立件されていない事件について捜査を進める。

 ある捜査幹部は「考えは全く理解はできないが、本人なりの理論や計画性の高さがある」と説明。横浜地検は鑑定結果などを踏まえ、刑事責任能力の有無を判断する方針だ。

 ◆知事「前へ」強調

 やまゆり園は県が9月下旬、建て替えを正式に決定。費用は60億~80億円を見込むが、黒岩祐治知事は「再生のシンボル。卑劣な犯罪に屈しないというアピールのためにも、歯を食いしばってでも前にいかなければ」と強調する。

 一方、入居者の家族らには「以前と同程度に充実した施設になるのは難しいのでは」「事件が風化してしまう」と不安を打ち明ける人もいる。

 事件で負傷し、入院していた入居者は10月中旬までに全員が退院したが、建て替え中の仮住まいの確保など課題は多い。

 事件をめぐっては、県警など関係機関と、園側の情報共有が円滑ではなかったことも明らかになった。植松容疑者が衆院議長に宛てた犯行予告文の内容などが園に伝わっていなかったからだ。

 園を運営する社会福祉法人「かながわ共同会」は24日、防犯対策に関する課題を盛り込んだ最終報告書を県に提出。報告書を基に、県が立ち上げた障害者福祉の専門家ら第三者による検証委員会が検証し、11月中に再発防止策をまとめる。

 「お別れ会」で、入倉園長は「長い時間がかかるかもしれません。大空からやまゆり園を眺めていてください」と述べた。

 2016.10.25   産経ニュース


車いすバスケ県選抜が初V

2016年10月26日 01時45分48秒 | 障害者の自立

 第16回全国障害者スポーツ大会「希望郷いわて大会」最終日は24日、岩手県北上市の北上総合運動公園陸上競技場などで11競技と閉会式が行われ、県勢は車いすバスケットボールが決勝で千葉県を72-47で破り、初優勝を飾った。

 このほか陸上勢が、知的男女共通400メートルリレー(区分28)で52秒31をマークしてトップゴールするなど三つの金メダルを獲得。今大会で本県が獲得したメダル総数は金19、銀10、銅8の計37個だった。

 高円宮妃久子さまをお迎えした閉会式には、本県の117人を含む5100人の選手団が参加。大会旗が次回開催地の愛媛県に引き継がれた。

 第17回大会「愛顔(えがお)つなぐえひめ大会」は来年10月28~30日に開かれる。

 心と技 かみ合い頂点 強豪 千葉に快勝

 長崎が初めて立った決勝のコート。この最高の舞台で、チームは会心のゲームを披露した。強豪の千葉県を相手に72-47の快勝。主将で日本代表のガード鳥海(大崎高)は「みんながそれぞれの持ち味を出せた。いい形で優勝できた」と晴れやかな表情を見せた。

 昨年まで3年連続の銅メダルに終わっていた車いすバスケットボール県選抜。今年は、その色を「金」に変えるための1年だった。パラリンピックイヤーだったため、鳥海が代表合宿などで県選抜を離れる時間は多かった。だが、残りのメンバーが地道に準備を重ねた。

 最大の武器であるディフェンスをはじめ、得点力、スピード、スタミナ-。さまざまな課題をもう一度やり直した。世界を経験して一回り大きくなった鳥海がリオデジャネイロから戻ると、チームはさらに加速した。この日の決勝は、そんなメンバーの心と技が、しっかりとかみ合った。

 攻守にフルパワーでぶつかる鳥海の気迫に仲間たちが続く。ガード立川(諫早市)は磨いてきたミドルからのシュート力を生かして24得点。高野(長崎市)と田川(田川鉄工)はインサイドの要として踏ん張り続けた。これまで主将を務めてきたガード永江(長崎医療センター)が言った。「全国初挑戦から4年目。悔しさの分だけ、絆も固くなっていた」

 試合後の表彰式。思いの詰まったメダルを掛けた選手たちが並んだ。その笑顔はメダルの色よりも輝いて見えた。

表彰後、金メダルを胸に笑顔で写真に納まるメンバーら

2016年10月25日     長崎新聞