猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

練馬の老父の息子殺し、サンデージャポンにコメント

2019-06-09 23:18:58 | こころ

TBSテレビのサンデージャポンで、練馬の76歳の老父が44歳の息子を殺した事件を議論していた。

この事件は、太田光の言うように、ひきこもり一般論と切り離すべきだろう。

その上で、これまでの報道されている情報からでは、デーブ・スペクターや杉村太蔵の言うように、老父に情緒酌量すべきとは思えない。「小学校の運動会がうるさい、殺してやる」と言ったことや、家庭内暴力を受けたことぐらいで、老父が息子を殺すことを正当化するのは、無理である。

デーブ・スペクターや杉村太蔵に言うように、家庭内暴力でも警察の出動を要請できるし、本当に凶器をもって小学校へ出かけたなら、それこそ、警察へ緊急連絡すれば良いだけのことだ。

それよりも、この老父、老母、息子ともども、世俗的な価値観から抜け出ていないことが、気にかかる。

息子について言うと、父が元農林水産省の事務次官だということを自慢している。事務次官として人々に尽くした功績を誇りに思うのではなく、役職と年俸を自慢している。せっかく、人生に苦労したのだから、世俗的な成功を否定する立場にたてば、お金や地位を人生の目的とするのをやめれば、生きるのがもっと楽になれただろう。

老父も、世間体を気にしすぎである。せっかく、世俗的な生き方ができない息子をもったのだから、自分も肩書を捨て、底辺の人々とともに生きれば良かった。お金や役職が人生の目的でないことを、身をもって示せば良かった。

老母も、勉強をしないことで、息子のプラモデルを壊すなんて、異常である。日本の社会には、子どもを支配しようとする母親が多いが、これは絶対的にしてはならない。だいたい、テストの点をとるために勉強するということは、糞のやることだ。競争を認め、格差を認めることになる。

そして、不可解なのは、学校で起きたいじめの対処のしかただ。これも多くの母親にあるが、学校と争わないことだ。多くの学校は保身に走り、いじめの問題を覆い隠そうとする。良い母親は社会と戦い、子どもを守ろうとするものだ。

最後に、老父にも老母にも言えることだが、家庭内暴力が生じたとき、暴力から逃げるということが基本である。暴力をそのまま受けると、相手に暴力をふるう快感を教えることになる、また、相手を犯罪者にしてしまうことになる。

今回の事件で、老夫婦にも反省してもらい、日本社会で、このような事件が2度と起こらないようにしてもらいたい。

そういうのは、実は10年以上前にも、父親が引きこもりの息子を殺す事件があったからだ。詳細が明らかにされなかったが、この父親は役人ではなく、真面目な社会活動家だったと思う。父親と息子は、母親に捨てられていた。

いずれにしても、ソーシャルワーカーや非営利福祉団体に相談してほしい。


マルコ福音書10章43-45節
「あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい。 人とは、仕えられるためではなく、仕えるために、また、多くの人のあがないとして自分の命を献げるために来たのである。」