2006-0715-yms086
垣は荒れやがて撫子に露を置く
秋までもつか私のいのち 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=ここから四首は、夫と死別後、病に臥したころの歌。すっかり落ち込んでいる。この歌の詞書に、六月の頃、なでしこの花を見てと。生垣は荒れ放題。なんて寂しいこと。今咲いている撫子も、暑い夏が過ぎれば露置く(霜がおりる)季節。その秋を私は見ることがないのだわ。平王ク歌番号096。
¶垣ほ(穂)=かきほ。生垣。
¶とこなつ(常夏)=撫子の別名。「作者の一人娘の面影を含ん
でいる。」(新潮版)
□紫086:かきほあれ さびしさまさる とこなつに
つゆおきそはむ あきまではみじ
□悠086:かきはあれ やがてなでしこに つゆをおく
あきまでもつか わたしのいのち
垣は荒れやがて撫子に露を置く
秋までもつか私のいのち 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=ここから四首は、夫と死別後、病に臥したころの歌。すっかり落ち込んでいる。この歌の詞書に、六月の頃、なでしこの花を見てと。生垣は荒れ放題。なんて寂しいこと。今咲いている撫子も、暑い夏が過ぎれば露置く(霜がおりる)季節。その秋を私は見ることがないのだわ。平王ク歌番号096。
¶垣ほ(穂)=かきほ。生垣。
¶とこなつ(常夏)=撫子の別名。「作者の一人娘の面影を含ん
でいる。」(新潮版)
□紫086:かきほあれ さびしさまさる とこなつに
つゆおきそはむ あきまではみじ
□悠086:かきはあれ やがてなでしこに つゆをおく
あきまでもつか わたしのいのち