親友と北京・瀋陽(旧満州国・奉天)を旅したちょっと、気楽なお話です。
「ねえ・・あれは・・いさり火??」光子
「えええ??・・ちょっと・・まってよ・・北京だよ!」私
北京に着陸間近なふたりの、おしゃれな?会話であります。
(北京の灯が・・ぽつん・・ぽつんと・・いさり火めいて見えたのでしょう・・)
「なーんだ・・いさり火かと思った・・」眠りから覚めた光子
「あのねー・・北京って中国大陸の・・内陸部だよ・・」笑いが止まらない私
「あーあー・・ぼけてた・・もう着いたの・・北京・・早いねえ」光子
これだから、親友との旅行はやめられない!この第一声が北京旅行のおみやげ話です。
万里の長城を目前に、ながめて・・ふたり。
「よくもまあー・・こんなもの建てたもんだよ!」私
「ほんとだねえ・・考えられないね・・」光子
「どこまであるのさ・・?」私
「知らないよお・・秦の始皇帝に聞いてみな!」光子
「そんなの聞きたくもないよ・・」私
てくてく・・はあはあ・・こつこつ・・休み休み・・急な斜面を登りながら・
・
「どこまで・・行くのよ・・?」光子
「もういいか・・?」私
「もういいよ・・疲れるばかりだよ!・はあ!」光子
「権力ってものは・・すごいね・・」私
「すごいねー・・どうやって作ったのよ・・これは??」光子
「どうやってって・・考えられないよ・・」私
「帰ろうか・・悲しくなるよ・・」私
「ほんとだね!つらくなるよ」光子
「でも、写真とろうか・・せっかく来たんだから」私
5・6枚の写真を撮り、「今より若い時はないぜ!」私
「そりゃそうだ・・」光子
「でも、このまま帰るのは・ちょっと悔しいな・・そうだ・・万里の長城をけっとばす写真を取ろうよ」私
かくしてふたり、万里の長城の入り口の「壁面」を、靴でけっとばす格好をして、ふたりの「片足」だけ写した「写真」が一枚あります。
万里の長城を見てきた人たちのいうことにゃあ・・・「すばらしかったよ!」「壮大だったよ!」「やっぱり万里の長城を見なければ・・」ああそうですか・・そうですね。
悲しすぎる遺産だよ。「人間の業の大遺産」
人間の生命力のすばらしさと・・権力のこわさ・・の二面性がある、世界中の歴史の遺産。(お山のてっぺんは・・木が成るものよ・・木のない・林のない北京・・水餃子は旨かった。お手製だからね。)
人間には、何百年、何千年の時を経ても・・・その場所からかもし出す「気」というものあります。
秦の始皇帝は歴史上の人物ではありますが、この人がやろうとしなければ万里の長城はできなかったわけです!!
奴隷のように働いた人々の苦しみも考えなさいよあんた!!と、思わずにはいられなかったふたりです。