川柳・ボートっていいね!北海道散歩

川柳・政治・時事・エッセイ

海とかもめ・・・金子みすず

2008年03月20日 | 川柳
               童謡集より
                  
               海とかもめ 
             海は青いとおもってた、
             かもめは白いと思ってた。

             だのに、今見る、この海も、
           かもめの翅(はね)も、ねずみ色。

             みな知ってるとおもってた、
             だけどもそれはうそでした。

              空は青いと知ってます、
              雪は白いと知ってます。

             みんな見てます、知ってます、
             けれどもそれもうそかしら。
                   
海は青い・?可視光線によってさまざまな色彩に変化します。青い海に見える日は少ない。夏のほんの何日かでしょうか。
かもめは白い・・いろいろな種類のかもめがいます。それぞれに色のバリエーションはちがいます。
お天気がどんよりすると、確かにみんなねずみ色に見えます。
例えば、信号機の赤青黄色は・・本当に青ですか?青緑が本当ですよね!
空も晴れ渡った日は・・青ですがいつも空は青くは無い。
雪は白い・・でも、色を扱うプロの目から言わせていただければ、白にもいろいろな種類の白があります。書ききれませんが・オフホワイト・ブルーホワイト・パールホワイトずーと続きます。

  金子みすずさんは、この詩でこどもたちに何を問いかけているのでしょうか?
            もちろん大人たちにもです。

              観念と常識と真実
        その他にもキーワードはたくさんあるでしょう。
             考えてみたいものです。



    
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札幌川柳社50年史より・・五十嵐万依・佐藤容子

2008年03月20日 | 川柳
生きるのも哀しいものですほとけさま 万依(あかしあ賞平成11年度)
爪パチリどんどん強くなっていく    容子(あかしあ賞昭和63年度)    
     
    北海道を代表する閨秀女流作家のほほえましい親娘の受賞作品です。
「札幌川柳社50年史」をぱらぱらめくっていると、万依さんの「生きるって哀しいものですほとけさま」の句に私の視線は留められました。
 それもそのはず、ご本人は今、体調がすぐれず入院中で、「もう・・句は創れる状態ではない」と、知らされたからです。(この50年史を手にできたかしら?万依さんの川柳の息子さんの岡崎守さんが編集長でみなさんが力をあわせ立派な歴史的な偉業をされたのですよ。)
 娘の「容子」さん亡き後に、容子さんの分まで北海道の各柳社に作品を発表し続けた後姿を心ある川柳人ならその想いをご存知だったと思います。
        そんな、お二人の姿を50年史より探してみます。

      娘さんの容子さんは、昭和57年にも年度賞を受賞しています。
          ふたあつの枕のままを嗤う朝  容子
      お母さんの<五十嵐万依さんは「論壇」>に登場されています。
   昭和59年  至上なるもの「個性」  万依
   昭和60年  「私の雑記から」    万依
   平成 3年  -自分さがしー     万依
   平成11年  500号記念誌ヘむけて
          黎明の頃(前半)室蘭川柳社主幹 五十嵐万依
          21世紀の川柳
        「この時をもとに生きて」 札幌川柳社同人 万依
   平成14年  現在を切り取るより
       「文学の世界を形勢する鑑賞」札幌川柳社同人 万依
          <佐藤容子さんの論壇>
   昭和62年・・女性川柳論・・私が選んだ女性作家論 ・・より
         「体内の荒野」                容子
   平成 3年  現代川柳の主張・・より
        五呂八にみる現代詩            容子
   平成 6年  眼の深さ     札幌川柳社同人 容子
 ( お二人の「生きた証」の「句」と「論」が、歴史に刻まれて良かったな。)

         仙境に遊ぶ彼方のものがたり    万依
         ひとすじの虹へちります夢の端    万依
        (函館川柳社同人・2008・12月号より)
コメント (1)
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