金子みすずさんの代表作のひとつです。(明治36年生・昭和5年没)
鯨法会(くじらほうえ)
鯨法会は春のくれ、
海に飛魚採れるころ。
浜のお寺でなる鐘が、
ゆれて水面をわたるとき、
村の漁夫が羽織着て、
浜のお寺へいそぐとき、
沖で鯨の子がひとり、
その鳴る鐘をききながら、
死んだ父さま、母さまを、
こいし、こいしと泣いてます。
海のおもてを、鐘の音は、
海のどこまで、ひびくやら。
*ちょっと続きを創ってみたくなりました。
鯨法会のおわるころ、
浜のお寺も眠りだす。
村の漁夫は赤い顔、
お酒に酔って帰ります。
それを見ていた鯨の子。
死んだ父さま母さまを、
こいし、こいしと泣きながら、
海のおうちへかえります。
ひとりで波につつまれて、
星もかすんでかえります。
Y-umi
鯨法会(くじらほうえ)
鯨法会は春のくれ、
海に飛魚採れるころ。
浜のお寺でなる鐘が、
ゆれて水面をわたるとき、
村の漁夫が羽織着て、
浜のお寺へいそぐとき、
沖で鯨の子がひとり、
その鳴る鐘をききながら、
死んだ父さま、母さまを、
こいし、こいしと泣いてます。
海のおもてを、鐘の音は、
海のどこまで、ひびくやら。
*ちょっと続きを創ってみたくなりました。
鯨法会のおわるころ、
浜のお寺も眠りだす。
村の漁夫は赤い顔、
お酒に酔って帰ります。
それを見ていた鯨の子。
死んだ父さま母さまを、
こいし、こいしと泣きながら、
海のおうちへかえります。
ひとりで波につつまれて、
星もかすんでかえります。
Y-umi