金子みすず童謡集より
口真似
(お父さんのない子の唄)
「お父ちゃん、おしえてよう。」
あの子は甘えて
いっていた。
わかれてもどる
裏みちで、
「お父ちやん」
そっと口真似
してみたら、
なんだか誰かに
はずかしい。
生垣の
白いむくげが
笑うよう。
金子みすずさんの童謡集に、「お父さん」の詩が唯一発表されているのが
この詩です。
彼女の、ふかーい・ふかーい3歳で病死したお父さんへの想いに、涙あふれてしようがありません。
彼女のすべての「詩」は、天国で微笑む「お父さん」へ捧げた想いではないのだろうか?と、いう気持ちになってきました。
だから、「こどものこころ」を描き続けられたのではないだろうか。
きっと、何度も、何度も、「お父さん」の「詩」を創っては、破き・捨て・創っては・捨て。やっとできたのがこの「口真似」。
彼女の宇宙(コスモス)が、宇宙の父との交信・「お便り」ではないのだろうか?
(この詩の中に流れている、「お父ちゃん」には万語の感情が詰っています。)
彼女の死は、「父へ逢いに行く旅立ち」のような気がします。独断です。
口真似
(お父さんのない子の唄)
「お父ちゃん、おしえてよう。」
あの子は甘えて
いっていた。
わかれてもどる
裏みちで、
「お父ちやん」
そっと口真似
してみたら、
なんだか誰かに
はずかしい。
生垣の
白いむくげが
笑うよう。
金子みすずさんの童謡集に、「お父さん」の詩が唯一発表されているのが
この詩です。
彼女の、ふかーい・ふかーい3歳で病死したお父さんへの想いに、涙あふれてしようがありません。
彼女のすべての「詩」は、天国で微笑む「お父さん」へ捧げた想いではないのだろうか?と、いう気持ちになってきました。
だから、「こどものこころ」を描き続けられたのではないだろうか。
きっと、何度も、何度も、「お父さん」の「詩」を創っては、破き・捨て・創っては・捨て。やっとできたのがこの「口真似」。
彼女の宇宙(コスモス)が、宇宙の父との交信・「お便り」ではないのだろうか?
(この詩の中に流れている、「お父ちゃん」には万語の感情が詰っています。)
彼女の死は、「父へ逢いに行く旅立ち」のような気がします。独断です。