韓国のシージャンと言えば、東大門市場、南大門市場が有名ですが、
どの街にも、シージャンがあります。
昔は、日を決めて開かれていましたが、今は、毎日やっております。
焼ける前の南大門と、東大門です。
人々が、市場へ行って買い物をするのを、「シージャン ポダ:市場を見る。」と言います。
市場は、物を売り買いすると同時に、社交や、情報交換の場でもあります。
諺に、「カヌン ナリ ジャンナリ ダ。:カダ:行く。ナル:日。ジャン:場、市。」があります。
「行った日が市:偶然に、思いがけないいいことに出くわす。」と言う意味です。
昔の市場の様子を描いた、短編の名作に「メイルッコ ッピル ムリョプ:そばの花咲くころ」が
あります。
この小説は、イ ヒョソク(李孝石)が1936年に発表したものですが、出だしの部分を紹介しま
す。
江源道平昌郡の村で夏の市場で商売していた、反物売りの主人公は、夕方まで商っても、大
した商売にならず、品物を片づけ始めます。
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木綿の反物と、絹の織物は、二つの行李にぎっしりと収まった。
むしろの上には、布切れが乱雑に残った。(中略)
干し魚売りも、鋳掛屋も、飴売りも、生姜売りも姿が見えなかった。
明日は、珍富と大和に市が立つ。
連中はそのどちらに行くにしても、夜通しで、6,7里の夜道をとぼとぼと歩かなくてはならな
い。
市場は宴の後の様に散らかっており、飲み屋では、喧嘩が始まっていた。
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さあ、ここで宿題です。
シージャンに夫婦で買い物に来た二人が、妻が、あまりに長話をしているので、文句を言って
おります。
「チャム、ジャンポロ ワンヌンジ イヤギ ハロ ワンヌンジ。」
チャム:まったく。ジャンポダ:↑にでてきましたね。~ロ:~するため
オダ(ワダ):来る。~ヌンジ:~するのやら。
イヤギ:話。~ハダ:~する。