オメガ・デビル(クォーツ)レディースを手に入れました。
このところ、腕時計の修理にはまっています。文字盤も汚れている電池切れ?です。
電池抑えのプレートをはずして、電池(SR721SW)取り出しました。液漏れがあって接点に電池から漏れ出した液が固着しています。リグロインで、クリーニングします。
オメガの回路は金または金メッキされていて、腐蝕には強いです。汚れを落とせば、正常な状態に戻ります。造りや加工精度も素晴らしく、さすがオメガです。
文字盤の汚れの塊はピンセットで削り落とし、その後リグロインで拭き取ります。
ピンセットの先は、オイルストーンで研ぎ出しておきます。強く削ると文字盤の塗装を剥がしてしまうので、慎重に作業します。
よごれが塗装面を突き抜けてメタルの文字盤ベースまで達しているときは、塗装も剥がして塗りなおすしかありません。
回路確認のため、テスターで抵抗を計ります。黒を電池のマイナスに、赤をプラスの接点につなぎます。漏電している場合は抵抗値0となったり、逆に配線が腐蝕して断線している場合場∞になります。
テスターで抵抗を計るのは、テスターにセットしている電池の微弱な電流を流して、その値を測定しています。クォーツの回路にはコンデンサーがセットされていて、テスターで流される微弱な電流を溜め込みます。コンデンサーの接点はプラス・マイナスがありますので、テスターのプラス・マイナスを逆に接続すると抵抗値が不安定になったり∞になって断線した状態になります。
プラス・マイナスを逆に接続したときに、ある程度値が出る時は、回路が何処かで漏電している可能性があります。
ベルトは、特に裏側がボロボロです。
尾錠にオメガのマークωが無いので、オリジナルではないのかもしれません。それでも、トカゲ革なのでこれを補修することにします。
まずは、ベルトの裏側の革を歯ブラシで擦って落とします。
ボロボロの状態です。貼り付けてある下地の繊維が出て来ました。これは、そのままにしておきます。
表のトカゲ革は、革を磨くオイルを塗ります。白く乾燥している箇所が、オイルを含んで黒く艶が出て来ました。油分を含ませることで、革がより丈夫になります。
裏側の劣化した革を削り落とした後には、黒い牛革を、コニシのウルトラ多用途ボンド(ソフト)で貼り着けます。
ベルトも修復して、何とか動くようになりました。
電池部分の接触が悪くて、なかなか動いてくれませんでしたが、何とか修理できました。
よく見ると文字盤は、かなり汚れているのですが、トカゲ革は何とか修復できて、まあまの仕上がりです。
オメガは、金や金メッキの部品が、特に電子回路周りに使われていて、液漏れなどしていても修復がスムーズに行えます。
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