セイコークリストロンの長針、短針の蛍光塗料塗装
セイコークリストロン(クォーツ)の文字盤の周りと長針、短針が腐蝕していていたので、蛍光塗料を再塗装しました。
左が、クリストロン(クォーツ)、右がファイブ(自動巻き)です。
クリストロンは、長針と短針の中心に針に沿って夜光塗料が塗られています。その塗料が腐蝕して剥がれています。文字盤もケースと接している周辺部分には腐蝕が見られます。
ベゼルを外して補修することにしました。
夜光塗料ではなく、合成樹脂(アクリル)の蛍光塗料を極細の筆を使って塗ってみました。元々塗られていた塗料よりは黄味が強くて、ちょっと派手な色合いです。蛍光塗料は透明なので、夜光塗料が剥がれている箇所は針の地の黒色が見えて、あまりキレイに仕上がっていませんね。不透明な塗料で、塗りなおした方が好いかもしれません。
塗られていた塗料は、蓄光タイプの夜光塗料だと思います。夜光塗料には蓄光タイプと自発光タイプがあって、古い自発光タイプはラジウムから出る放射線の刺激によって発光します。放射線量は微弱ですがこれを嫌って、現在ではラジウムを使用する自発光タイプの夜光塗料は、ほとんど使われていません。
放射線の検知管を装着した手作りの放射能検知器で測定してみました。カウントが特に上昇するようではなかったので、やはりラジウムは使われていないようです。
ラジウムを用いた自発光タイプの夜光塗料は、戦前のアメリカで盛んに使われていたそうで、これを筆で塗る職工が塗料の付いた筆をなめ、そのときラジウムが体内に取り込まれて内部被ばくが発生しました。
塗料自体の放射線量は微量なのですが、ラジウムは骨に蓄積されやすく、長期間取り込まれると内部被ばくで骨髄炎や骨肉腫などの障害が起こって問題となりました。
ベゼルをはめ込んで完了。でも黄色い蛍光色がちょっと派手で、品がないですねぇ。
セイコーのシルバーの腕時計は、シンプルなデザインで気に入っています。リュウズの位置が3時の位置ではなく下がった所にあって、それもシャレています。風防のサファイアガラスに傷がありますが、あまり目立たないので、これはそのままとしました。
放射線も出ていないしwww、まあこれで完了!とします。
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追伸:腕に着けていたら、いつの間にか止まってました。つい先ほどまで動いていたのに。どうも、電池の接触不良を起こしているようです。電池の接点は、とても微妙です。