セイコー5ACTUS21石の進み過ぎ調整
またまた、時計の修理です。好きなセイコーの腕時計です。
セイコー5ACTUS21石、自動巻き。しっかり稼働しているのですが、1時間に10分以上位進んでしまいます。テンプの調整を目いっぱい-(マイナス)側に回しても、進み具合はほとんど変化しません。まだ進んでしまいます。
セイコー5ACTUS、シンプルな好きなデザインです。
デイデイトです。文字盤の腐食は、ありません。わずかに埃が入り込んでいます。
裏蓋を開けて、状態を確認しました。錆などは出ていなくて、キレイな状態です。テンプもしっかり振れてます・・・と言うか振れ過ぎているわけですがw
自動巻きなので、まずローターを外します。中心部に穴の開いたカニ目ネジで受板に固定されています。そのネジとゼンマイ巻上げのローターは、ボールベアリングを挟んでスムースに回転する仕組みになっています。
回転は非常に滑らかで、当たり前なんですけれど、加工精度が凄いです。
テンプを上から見ても、ヒゲゼンマイの状態は良く分かりません。
外してみます。テンプ本体は厚みがあり、しっかり作られています。チラネジは、ありません。1960年ころからは、テンプにチラネジは無くなっています。テンプ本体の加工精度が良くなったのとヒゲゼンマイが温度による変化がほとんどない材質で作られるようになって、振れを調整する必要がなくなったためだと思います。
ヒゲゼンマイは非常に長く、狭い間隔で巻かれています。テンプの振れがしっかりしているのは、そのためだと思います。
テンプの加工精度も、タイメックスなどに比べるとレベルが違います。さすがセイコーです。
ルーペで詳細に確認すると巻かれているヒゲゼンマイの隙間が、途中で不揃いな箇所があります。
ピンをゼンマイの隙間に差し込むと、等間隔に戻りました。巻かれているヒゲゼンマイどうしが一か所、くっ付いていたようです。
このピン(針金)は太さ0.3mmで、先端を丸くヤスリで削ってあります。ヒゲゼンマイの巻かれている隙間は非常に狭いので、ピンの先端を丸くして、間に入り易いように加工しました。
このピンはテンプの状態を見たり、輪列を組むとき歯車の軸の位置を微調整するのにも使っています。
ピンの先端を削ったヤスリも、小さくてきめの細かいものです。
テンプを戻して、組み上げて完了。テンプの振れの緩急を調整して、時間の進み具合を調整します。
セイコーの時計は加工精度が非常に高く、修理していてもとても楽しいです。と、すっかり時計屋さんになってます。
先日、高校の同期の友達(女性)に、「そんなにたくさん持っていて、日によって気分で変えているわけ?」と聞かれました。答えに窮した。
地元の馴染みのギャラリーで、今度時計展でも開こうか・・・理由になってないけど。
今日、地元のお気に入りのホームセンターで、川口明弘さんのペンクリニックがあって、モンブラン146を持って行って、見てもらいました。万年筆、暫くご無沙汰なので、次はその報告をしたいと思います。
~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~~~~