ペンクリニックで川口明弘さんに、モンブラン・マイスターシュテュック146を診てもらいました
地元お気に入りのホームセンターで無料のペンクリニックがあって、川口明弘さんに以前ブログにアップしたモンブランのマイスターシュテュック146を診てもらいました。
モンブランの公式サイトを見ると、今はマイスターシュテュック146は販売終了しているようで、それに替えてゴールドコーティング ル・グラン (79,920円)として出ていました。
ペンクリニックは、地元ホームセンターで、定期的に開いてくれています。万年筆、診てもらうと写真のような川口さん押印のカードを、発行してくれます。
川口明弘さんは、セーラー万年筆のドクターで、全国を回られている。以前にも一度、昭和30年代の古い万年筆を診てもらったことがあります。その時の調整の仕方を見て、ペン先の調整の方法、器具の使い方などを見よう見まねで真似ています。
左から、モンブラン320、アウロラ、モンブランマイスターシュテュック146です。
右のマイスターシュテュック146を、調整してもらいました。
以前、首軸とピストンを外してペン先、ペン芯を洗浄し、字が太過ぎるのでペンポイントも研磨したのですが、インクが出過ぎる状態でした。
ペン先をルーペで見て、すぐに「ペン先曲がっておる。」と指摘されました。数ミリの径の孔が開けてある真鍮のプレートにペン先を差し込んで、ちょこっと左右に調整し、耐水ペーパーで軽く研磨してアッという間に終了です。
以前、ペン先の食い違いを調整してペンポイントを研磨したのですが、その時にペン先を曲げてしまったようです。
調整の仕方を、直接教えてもらう訳にもいかないので、見させてもらって覚えるということですね。
ペンポイントが大分すり減っているのですが「モンブランの146という万年筆は、とてもよいものだ。この万年筆も、まだまだ使える」と言ってもらいました。そして試し書きをした私の字の書き方、書いた字を見て「あなたには、太すぎるかもしれないな。もう少し大きい字を書く時に使ったらよい」私は確かに普段、メモ書きや下書きをする時には、小さい字を書いています。そして「この万年筆は、細くしない方がいい」つまりペン先を研磨して、細字が書けるようにはしない方がよいと言われました。ちょっと字を書くのを見ただけで、ここまで本質的なことが判ってしまうのですね。やはり凄いプロですね、川口さんは。私も、そのような能力を持つ技術者になることを目指したいと思いました。
余談ですが、私が診てもらう前に、50歳前後の女性の方がセーラーの万年筆を持ち込んで診てもらっていました。「セーラーの万年筆が気に入っていて使っている。でも、少し引っかかりがある」というような、結構こだわったことを言ってました。無料で診てもらっているのに、何か文句をつけているような言い方で、川口さんとやり合っているふうです。
でも、その人の試し書きをした字を見たら、唖然! もの凄く上手い! 多分、書くことを生業にしているプロなのでしょう。だから万年筆の書き味には、人一倍こだわりがあるのでしょう。ササッと書いて、あんなにキレイな字が書ける。尊敬してしまいます。聡明な方は、みな字が上手ですね。見習いたいです。
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