手巻き懐中時計の修理その2
切れたゼンマイを繋げます。
切れたゼンマイの両端に、マイクログラインダーでそれぞれ2つ溝を作ります。
これを互い違いに組み込みます。
一つの溝しか入っていません。互い違いにはめ込みたいのですが、上手くいきません。無理に入れるとゼンマイが折れてしまいますので、慎重に作業します。
一つだけでは、ゼンマイを巻き上げた時にテンションが掛かって、切れてしまうでしょう。それぞれ二つの溝に互い違いに、はめ込まないとなりません。
ゼンマイを取り出してはめ込んだ方が上手くいくのですが、巻き込まれたゼンマイを取り出すと、戻すのが厄介なので、何とかこの状態で繋ぐことにします。
文字盤の剥がれたカケラを、貼り直します。
白いパテの様なものが埋め込まれていました。ホウロウ用の補修材がありますので、それを使っても好いかもしれません。
液の瞬間接着剤を使うことにしました。風防の接着などに使うと、曇りが出てしまうので注意が必要です。先に接着剤を接着面に着けてからカケラを載せると、ズレて瞬間的に接着されてしまうことがあるので。始めにカケラをはめ込んでから、ひび割れの隙間からビニールのノズルを使って液を一滴たらします。一滴で十分です。風防は、接着剤が蒸発してから取り付けます。
唐突に"CUTTY SARK STORM"です。イエローラベルのカティーサークは色が薄い(薄い黄色っぽいアイボリー)のに非常に辛口ですが、このストームは色はイエローラベルと比べるとやや濃い目ですが、口当たりはソフトでとても飲みやすいです。(飲みやすい・・・というのも、ある意味困ったものですが。)
大した作業もしていないのに、今日も夜遅くなってきて疲れたし(疲れるようなことはしていないけど)・・・スコッチウィスキーのロックを飲んで、寝ることにします。
次回の報告では修復なった懐中時計”Schmid”を、お見せすることができると思います。
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