フォト&クラフト工房Gorou's (写真、カメラ、万年筆、腕時計、etc.)

写真、特に沖縄の・・・ カメラ、万年筆、腕時計など蒐集、修理復活などなど・・・写真と物の世界に嵌っています。

ドイツ戦闘機フォッケウルフ190D-9

2016-09-15 00:10:00 | 日記

DeAGOSTINIの第二次世界大戦傑作機コレクションFw190D-9

 唐突ですみません。昔から、メカニカルな技術の結晶である航空機には、とても興味がありました。ちょっと違う方向かもしれませんがメカの延長線上ということで、飛行機(フィギュア)の紹介です。

 第二次世界大戦当時、ドイツの科学技術は世界の最先端をほとんど独走していました。現在の各種工業製品のルーツをたどれば、今でもその先端技術をベースとしたプロダクツがいくつも見られます。
 メカニカルなものが大好きな私としては、当時最先端の技術力を駆使して作られたドイツの航空機にとても興味があります。書店で、アルミダイキャストとプラスチックを組み合わせたフォッケウルフFw190D-9を買ってしまいました。

 強力なエンジンパワーを活かして、プロペラは非常に幅があり、これにより高高度でも高速性を確保しています。
 キャノピー(操縦席)は曲面のアクリル風防で視認性が良く、主力戦闘機のメッサ―シュミットBf109よりは気密性も向上しています。しかし
与圧キャビン(操縦席内の気圧を確保する機能)は、まだ技術的に開発できていません。

 フォッケウルフの最初の量産タイプA型は、空冷エンジンンを搭載していました。このD型は、空気抵抗を低減し、空気の薄い高高度でも冷却能力を落とさないよう、液冷エンジンに替えられました。液冷エンジンは軸方向に長く、そのため機首のエンジン部分が先に伸び、キャノピーも後ろに下がった機体デザインとなっています。
 左の写真、正面から見て機体の左側には、過給機の空気取り入れ口があります。高度が上がると空気が薄くなって燃料を燃やすための酸素が十分に供給されず、燃焼効率が落ちてしまいます。そのため過給機で強制的に空気を燃焼室に送り込みます。その空気取り入れ口です。

 空冷エンジンは構造はシンプルなのですが、冷却効率を上げるため動力軸の周りに円形にシリンダーを配置しなければなりません。その結果、冷却効率は上がるのですがエンジンの口径が大きくなって空気抵抗が増して飛行機のスピードも落ちてしまいます。
 このD-9のエンジンは軸方向にシリンダー(燃焼室)を配置できる液冷タイプで、口径を小さくできるので空気抵抗を減らしスピードを上げることが出来ます。
 空冷エンジンに比べると液冷エンジンは冷却装置とそのカウリングが必要で、構造が複雑になり、作るのには高い技術が必要です。
 第二次世界大戦当時の日本の軍用機は、ほとんど空冷エンジンを装備していました。空冷エンジンは、構造がシンプルなので、軽くて故障も少なく稼働率はとても良かったようです。しかし、より高出力と高高度でも燃焼効率を落とさないレシプロエンジンとしては、過給機付きの液冷タイプが良いとされています。
 ちなみに当時の日本の軍用機で液冷エンジンを載せていたのは陸軍戦闘機飛燕、艦載機の艦上爆撃機彗星、そして終戦間際に完成した潜水空母伊号400に搭載されていた特殊攻撃機晴嵐などです。飛燕や彗星は液冷エンジン故のトラブルが多く、稼働率はあまり良くなかったようです。晴嵐は実戦の経験はありませんが、非常に高性能の水上戦闘攻撃機だったようです。伊号400でパナマ運河を爆撃し閉鎖する計画でした。

 翼の形状や機体のデザインは、基本的に最初のA型と変わりません。
 翼の面積を大きく取ると運動性が向上しますが、空気抵抗も増してスピードも落ちてしまいます。そのためA型は、空気抵抗を減らすため翼長は短く、運動性能を確保するため幅を広くして翼面積を大きくしています。
 実は、フォッケウルフにはこのD型をさらに発展させた「Ta
152H(量産タイプ)」があります。翼の形状が変わり(翼長は長く、幅は狭くなっていて、怪鳥と言われていました。)、液冷エンジンもさらに高性能のインタークーラー付き過給機を備えた高高度戦闘機です。大戦末期ドイツ本土に高度8,000メートル以上で押し寄せてきた連合軍爆撃機B17の迎撃のために作られたました。与圧キャビンを備えていて高高度(14,000m以上)に特化した、レシプロエンジンを搭載する飛行機としては究極の戦闘機と言われています。
 主任設計技師はクルト・タンクで、機種コードのTaはタンクの頭文字から採られています。彼は飛行機設計技術者であるとともにパイロットでもありました。彼の設計したジェット戦闘機フォッケウルフTa183は、敗戦時にその設計図がソ連に持ち出され、朝鮮戦争時に有名になったあのMig15戦闘機のもとになりました。

 機体のデザインも詳細に見てみると、当時のドイツ技術者の工夫と苦労がうかがえて、大変興味深いものです。

 

 今回は唐突に第二次世界大戦のドイツ戦闘機、フォッケウルフの話しになってしまいました。時計やカメラとはかけ離れた分野のことなのですが、物作りという面では共通する思想があり、大いに得心、納得するものがあります。

 

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ランセル・クォーツ

2016-09-12 00:10:00 | 腕時計

LANCEL(ランセル)クォーツ

 手賀沼散歩をして気分転換が出来たので、又々・・・時計の修理に戻ります!

 フランス・パリのブランド、ランセルの腕時計です。ベルトは革製で、なかなか雰囲気のある良い時計です。

 

 

  稼働していなかったので、裏蓋を開けて電池(SR621SW)を交換してみましたが動きません。
 ムーブメントは、シチズン製です。プラスチックが多用されていて、腐蝕は全く見られません。ICの載っているプレートもキレイです。

 

 

 電磁石のユニットを取り出してテスターで抵抗を確認してみたら、通電していません。何処かで断線しています。
 接点の箇所が腐蝕していることはよくあるのですが、特に断線や錆びによる漏電などはしていないようです。コイルの箇所を傷つけて断線していることもありますが、それもないようです。
 でも故障の原因箇所、ユニットが特定できたので、ここを何とか修復することを検討します。

 

 シチズンのムーブメント、プラスチックが多用されていますが、接点や受板など精度が要求される箇所はしっかり金メッキされていて、品質の高い加工です。プラスチックが多用されていますが、これは硬質で摩擦抵抗の少ないエンジニアリングプラスチックで、軽くて劣化もしにくく腕時計の素材としては理想的なものです。

 なかなか良い時計なので、引き続き修復することを試みて行きます。

 

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9月の手賀沼散歩

2016-09-10 11:26:22 | 日記

久し振りに初秋の手賀沼散歩

低気圧が通過して、風で空気が入れ替わった初秋の手賀沼のスナップです。

手賀沼公園のボート乗り場

 

対岸は柏市の沼南地区です。

 

 空気が澄んで、きれいな秋の青空です。

 

 

 

 

 

 

 

 居付きのコハクチョウと、カモがまだ渡って来ていないので、のんびりとエサをつつくオオバンです。左上にカルガモが1羽、オオバンのグループに申し訳なさそうに付いています。

 

 しょうなん道の駅の前から、我孫子市側の眺めです。少し曇ってきました。

 

 船取線の手賀大橋です。ここにも貸しボート屋さんがあります。

 手賀沼にはいろいろな魚がいますが、ヘラブナ釣りやワカサギ漁が有名です。しかし2011年の福島原発事故による放射能汚染で、魚は食べられません。だいぶ線量は下がってきているようですが、たぶん未だ食用は禁止だと思います。

 秋は空気が澄んで空が青く、手賀沼畔の紅葉もとてもきれいです。久し振りに大判のカメラを持ち出して、水辺の紅葉の写真でも撮りますかね。そのうち、またご報告いたします。

 

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オリビアンコ、リバーシブル腕時計修理

2016-09-08 01:01:25 | 腕時計

オリビアンコのリバーシブル腕時計、修理方針を決めました。

 8月21日にアップしたオリビアンコのリバーシブル腕時計、ゼンマイが巻けない状態だったのですが、香箱の折れてしまった軸は真鍮板でワッシャーを作り、ネジはステンレス製の0.5mm径のものを取り寄せて修復することにしました。

 

 

  香箱です。受板が載っている状態ですが、取りあえず軸が露出したので、このまま折れたネジの先の部分を取り出すことにします。
 軸の真ん中の部分です。ピンセットやドライバーで抜こうと試みましたがダメなのでマイクログラインダーで折れたネジの先だけを削り出します。

 

 リュウズの巻き芯にかみ合っている香箱(ゼンマイが収納されている)の軸に直結している歯車と、それを留めているワッシャーとネジです。
 ネジの径は、0.5mmで頭は2mmф程あります。ネジの長さは2mm程だと思いますが、折れた先が香箱の軸の孔に残っているので、まずそれを抜き出さなければなりません。
 歯車の孔の径は、1mmです。

 

 リュウズの巻上げを香箱のゼンマイに伝える歯車の軸も折れてしまっているので、真鍮のワッシャーを入れて、ネジを締め付けて留めることにします。真鍮板から1mm径のタガネを使って円盤を取り出します。

 

 ポンス台を使って、その真鍮円盤の中央に0.5mm程の孔を開けます。

 センターからは少しズレていますが、何とか開きました。

 

 部品が揃いました。元のネジは折れてしまっているので、新しいネジに取り替えます。元のネジの径は0.5mmだったのですがそれでは細過ぎて、空回りしてしまいます。折れたネジの先端部分を取り出す時にグラインダーを使ったので、ネジ穴が大きくなってしまったのかもしれません。結局0.7mmを使いました。

 

 時針の孔が緩んでいたので、デザインがかなり違いますが、ジャンクの時計から取り出した針に替えることにします。
 針のセンターに細い孔が開けられていて、そこに蛍光塗料が塗布されています。

 

 受板を留めてゼンマイを巻くと、テンプがしっかり動き出しました。確認のため、分針をはめ込んでみたら、動いています。上手くいったようです。

 針の軸の左側、香箱の軸の箇所に新たに留めたプラスネジの頭が見えますが、厚みがあって受板より飛び出しています。文字盤は受板に密着しているので、このネジの頭を薄く削らなければ、文字盤が取り付けられません。

 取りあえず動くことが確認できたので、今日はここまでとします。ア~ァ疲れた。

 

- 追伸 -

 無事に、文字盤と針を着けて修理完了しました。裏面(オレンジ)の時針が、ちょっと短いのが気になりますが・・・

 

 一応、黒い文字盤の面が表でオレンジが裏面です。表にはスモールセコンドがあります。裏には秒針はありませんが、テンプの見える窓があって、テンプの動きで稼働していることが判ります。

 

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ホワイト・ウォッチ

2016-09-06 00:10:00 | 腕時計

夏のイメージ今流行ホワイトウォッチ

 夏の沖縄を思い出しながら、今流行りの白の腕時計を手に入れました。

 白の腕時計は流行りですが、レディースが多いです。これはメンズですね。イタリア、フィレンツェのブランド時計です。イタリアの時計は、このように派手なデザインのものが多いです。

 デッドストック品で、白のベルト(合成皮革)が黄色く変色しています。しかも下のベルトが時計への取り付け部で切れていました。縫いつけ部が剥がれていただけなので、ボンドで接着しました。

 電池を入れ替えても動きません。良く見ると秒針と分針が接触して止まっていました。リュウズを引き出し、時間合わせで針を動かしたら動き出しました。でも時々引っかるので、ベゼルを外して針を着け直さなければなりません。でもまあ、取りあえずは動いてます。

 早速その白い時計をして、利根川河川敷へ散歩に出かけました。まだ夏の暑さが残っているけれど、台風一過の空を見上げれば、もうすっかり秋の雲です。

    まだ昼間は暑いので、猫も日陰でお昼寝です。

 このキジトラとは、お友達です。勝手に「チャトラン」と呼んでます。名前を呼ぶと「ニャー」返事をします。猫が人を見て「ニャー」と鳴くのは、基本的に甘えているからだそうです。
 家に閉じこもってばかりだと運動不足になるので、散歩がてら時々チャトランに会いに行きます。いつ行っても、「ニャー」と言って迎えてくれます。迎えて・・・と私が勝手に思っているだけか。

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