1989年に天安門事件が勃発
これを期に それまで活発だった中国に対する
世界の投資熱が冷めていった
天安門事件の8年後・1995年 ヤオハンは上海に進出
世界の資本は 中国に大きな魅力を感じてはいたが
先行きが不透明で思い切った事が出来ない
世界中の資本が中国の様子を伺っているなかで
ヤオハン は勇猛果敢に進出する
当時ヤオハンの動向は世界の注目の的となった
その後 上海ヤオハン は大成功となる
一日で100万人を超える客が押し寄せた
この記録はギネスブックにも認定されたとのこと
しかし・・・その2年後1997年ヤオハンは倒産
倒産の原因としては 経営資源の多くを海外戦略にあて
国内の消費動向を見抜く事ができず
最終的に資金繰りが悪化 株価の下落 悪循環の末
倒産に追い込まれる
上海が順調に業績を伸ばしているが故に
国内戦略を疎かにしていた事が
致命傷になってしまったようです
ヤオハン倒産後の
4年後 和田社長は再び上海を訪れる
もちろん 上海ヤオハンはすでに売却され
人手に渡っている
和田氏には 以前のような肩書きも、地位も、金もない 、
無一物である
だが・・意外にも、そんな和田氏を中国人は暖かく歓迎した
以前親交のあった
中国の要人 財界人 は大歓迎して和田氏を迎えた
・・・・・正直言って 私は中国に対して良いイメージは持っていない
でも、和田氏の この話を聞いて、少し見方が変わった・・・・・
中国人はある一面 信用を重視する義理堅い所があるのでは・・・・
ただ短にソロバン勘定だけの価値観ではなく 人と人との繋がりを
大切にする 美徳 を持っているのではなかろうか・・・・
和田氏は著書のなかでこう述べています
「 よく、中国での事業は不透明な事が多いとか、契約をしても変更される事があるなどという話を聞きますが、それは進出した企業が自分や自国の利益しか考えていないから
起こる誤解だと言えるでしょう。
相手の懐に飛び込んで、相手に喜んでもらえることを第一として対すれば、
誤解など起こらずスムーズに事業が進むはずです」
和田氏の中国に対する評価は 和田氏に人徳がある故に
和田氏だけに当てはまることなのか?
それとも、私も含めて 大多数の日本人が 中国に対して一方的な
偏見 を持っているのか?
真偽は分からない
どちらにせよ、これからの世界経済は中国抜きでは語れない
敵を知り己を知は百戦危うしからず・・・・
「 敵 」という表現はあまり使いたくないけど
良い面も 悪い面も 偏見を捨てて
とにかく「相手を知る」ことがこれからの課題ではないだろうか・・