私の家の近所に
インド人が経営するインド料理店がある。
真面目で親切な印度の方が3人で運営している。
安くて美味しい。
特に、ランチタイムのテイクアウトはお値打ち価格。
ナンとカレーのセットで500円。
休日で家に籠っている時はこの店に
カレーとナンのセットを買いに行く。
テイクアウトして、家でビールを飲んで
カレーを食べる目論み。
休日のランチの時、
ビールを飲むのが不良オヤジの娯楽である。
だだ・・・
毎回テイクアウトでこの店に行くと、
歯がゆい思いをする。
いらっしゃいませ!!
カレーセット、
テイクアウトでワンセットお願いします・・・
はい、しばらくお待ちください・・・
・・椅子に座って出来上がりを待つ・・・
その時、インドの店員さん・・待っている時間に、
アイスコーヒーを出してくれる。
思わず逃げたくなる・・・
これは、ビールが好きな人間にしか分からない事情である。
ビールを飲む前にコーヒーなど飲んでしまったら、
ビールの美味さが半減する。
向こうは親切の積りで
コーヒーを出してくれているのだが、
こちらとしては、
大変申し訳ない言い方だが・・・
楽しみを奪われたような思い・・・
だからと言って・・
親切で出して下さるコーヒーを
飲まずに無視する事も
たいへん失礼な行為である。
善意で出されたものは
感謝して頂くのが不良オヤジに於ける
「武士道」であると思っている。
少し悲しいが・・・
出されたコーヒーを飲んだ。
その次からは、
先手を打った・・・
店員さんがサービスのコーヒー準備
をしようとした瞬間
ありがとうございます、でもコーヒーはいりません。
・・店員さんニコヤカか表情で・・
いえ、いえ、これはサービスです。
ありたいですが、不要です。
私が、そういって断っている
言葉を聞く様子もなく、
店員さんの手は動いていいる。
聞く耳を持たない・・・とは、
このょうな状況と思える。
どうぞ、サービスですから・・
と言ってニコヤカな表情で
コーヒーをお盆に乗せて運んできた・・・
飲まずに帰るのも失礼だ・・・
ましてや、相手はインドの方・・・
インドには東京裁判の時の恩がある。
大東亜戦争通称(俗称・太平洋戦争)
のあと、東京裁判に於いて、
世界の大国は一方的に日本を袋たたきにした。
そのなかで、唯一、インドのパール判事だけは、
公平な立場を貫き、日本を擁護してくださいました。
最終的には、残念ながら・・
世界大戦の責任は
「すべて日本にあり」という
結論に持ち込まれてしまった。
インドのみは公平な立場を崩さなかった。
日本人はこの恩を永遠に忘れてはいけない。
3回目・・4回目・・
来店したときも
また同じ状況に追い込まれた・・
相手は聞く耳を持たない。
穏やかに小さな声で話していては
こちらの意図が伝わらないようだ・・
だからといって、
善意から来る親切に対して、
怒る訳には行かない・・・
気が弱く臆病な私としては、
冷たい表情で断るのも気が引ける・・・
こういう場合・・逃げるしかない・
店に入り、注文してお金を先に払い、
そのあとすぐに、
「外で待ちます」と言って店を出る。
店員さんが・・
追うようにして「コーヒー・・・」
と言って呼び止めて来るが、
聴いていない振りをして一目散に店を出る。
そして出来上がりまで外で待つ・・・
ひょっとしたら・・・
自分もおなじような事を他人に対して
しているかも知れない。
自分も気を付けねばならないと痛感する・・・
人に対して親切にするときは細心の注意が必要だ・・・
この場合・・・
「ザービスのコーヒーをお出ししてよろしいですか??」
と・・・・ひとこと聞いてから出すべきであると思う。
断られたら、ニコヤカにひと言
「はい、承知しました」
と言い、それ以上は勧めないのが
タシナミ
と思える。
今日も、店に行ったが、
逃げそびれてしまった・・・
気が弱い私は大きな声を出して、
強い口調で
「要りません!!!」
という事はできなかった・・
有難く、コーヒー頂いた・・・
何事も精進・・
勝たねばならぬ・・・・