大阪水曜ほっと集談会一世です。
ふと鬱は人生の雨宿りというフレーズが浮かんだ。
今年は紫陽花を楽しむ余裕もなく梅雨明けが宣言された。
まだ6月であるが猛暑と雨不足が心配である。
さて先日元大リーガーのイチロー氏が、「より前に進むためには、後退することも必要である」という主旨のことを語っておられた。
まったく同感である。
あのイチロー氏でさえ自信を喪失したことがあると正直に述べられている。
それは自分の野球に対するスキルというよりチームとの関係における軋轢であった。
同じユニホームを着ていながらすべて敵という言葉からそれが窺える。
大リーガーであるということが既に選ばれた人たちである。
ただでさえ自己主張の強い人間の集まりである。
さらにアメリカにおいては日本人は外国人である。
むき出しの闘争心や嫉妬などが渦巻く世界で自分を見失わずにいることがどれほど苦しいか凡人にはわからないだろう。
しかし凡人には凡人の苦しみがある。
比較しうるレベルではないが私も振り返れば、仕事そのものへのプレッシャーというより組織との関係性を維持することの方が数段きつかった。
神経質は森田先生曰く、優秀である。
優秀であることと、生きやすいことは別問題である。
10代から20代にかけて傾倒した森田博士の門弟に水谷啓二先生という方がおられた。
氏のことは自覚と悟りへの道の「ある強迫観念者の告白」を参考にしていただきたい。
また下記の著書は、若い人に読んでいただきたい隠れたロングセラーである。
心に力がわく5つのヒント : いま必要な"あるがままに生きる強さ"とは何か(青春出版社)
水谷先生は、直線的な生き方ではなく螺旋型に生きることを推奨されている。
私も最近しみじみそのように思う。
鬱は人生の雨宿り、休んだらまた歩き始めればよい。
2022.6.29 一世