車やバイクなどは
排気量が多目の方が
運転していて楽である
十分な余力があるので
ややきつい上り坂にさしかかっても
少しアクセルを開くだけで
速度を落とすことなく進んでいく
人間にも予備能力があり
毎日の生活では体力を目一杯使っているわけではない
ぎりぎりで生活しているなら
ちょっと無理をしただけで
バタンキューである
この予備能力も年齢とともに低下するのが普通であり
高齢になるほど手術のリスクがあがるのも
予備力が少なくなっているからである
70歳や75歳くらいなら
癌と診断され切除可能であれば
手術を勧めるような場合でも
85歳のがん患者さんとなるとちょっと立ち止まり
普通に手術を勧めることを躊躇する
人の予備力を正確に測る術がないし
手術がうまくいっても
退院直後に心筋梗塞や脳出血で亡くなることだって
実際にある 特定の個人にそれが起こるか否かは神のみぞ知る領域ではあるが・・・
多くの経験をつまれたご高齢の方に医療者が手術を勧めるかどうかは
本人の人生哲学に大きく左右されることとなる