癌末期の患者さん
転移巣が大脳の視覚野を圧迫しはじめたのだろうか
「なんか今日は暗いなぁ」
と言い始めた
そのときから
こちらの問いかけに返事はしても
内容は噛み合わなくなった
「隠れてないで出ておいで」
「○○君はもう帰った?」
「まだ行かないよ」
「うんうんありがとう」…
焦点の定まらない視線を虚空に漂わせながら
誰かに話しかけていたと思えば眠りに落ちる
それまであった痛みやお腹の張りなどは
すでに気にならなくなったようで
表情は穏やかである
いろいろな人と会い
挨拶をし
お別れを言っているのだろうか
と思っていたら
安らかに息を引き取られた
最後は必要最小限の医療行為に止め
見守るような態度でいたほうが
穏やかな最後を迎えることが出来るのかもしれない
転移巣が大脳の視覚野を圧迫しはじめたのだろうか
「なんか今日は暗いなぁ」
と言い始めた
そのときから
こちらの問いかけに返事はしても
内容は噛み合わなくなった
「隠れてないで出ておいで」
「○○君はもう帰った?」
「まだ行かないよ」
「うんうんありがとう」…
焦点の定まらない視線を虚空に漂わせながら
誰かに話しかけていたと思えば眠りに落ちる
それまであった痛みやお腹の張りなどは
すでに気にならなくなったようで
表情は穏やかである
いろいろな人と会い
挨拶をし
お別れを言っているのだろうか
と思っていたら
安らかに息を引き取られた
最後は必要最小限の医療行為に止め
見守るような態度でいたほうが
穏やかな最後を迎えることが出来るのかもしれない