木の根元に
セミの抜け殻がある
その傍らに
セミの死骸が横たわっている
当然抜け殻と死骸は別人(蝉)だろうが
地上での短い時を感じさせる
地中から這い出し
一皮むけた後
生の最終章を燃焼し尽くしたのち
乾ききった屍を脱ぎ去った
恐らくどこかに
命のバトンを渡したのだろうが
乾ききった屍に
もはや命の炎は見当たらない
セミの抜け殻がある
その傍らに
セミの死骸が横たわっている
当然抜け殻と死骸は別人(蝉)だろうが
地上での短い時を感じさせる
地中から這い出し
一皮むけた後
生の最終章を燃焼し尽くしたのち
乾ききった屍を脱ぎ去った
恐らくどこかに
命のバトンを渡したのだろうが
乾ききった屍に
もはや命の炎は見当たらない