いずれ

昨年はもう高齢者講習を受けずに
車に乗るのは止めました
年金生活になって
いろいろなところに車で行って遊ばせてもらいました
持っているものの整理をしていたら
いろいろな思い出の品も出てきねてぇ

暮くらいから少し食が細くなってきたような気がするが
検査はしなくていいです
ぼちぼちお迎えが近いかなぁ　といったところです

術後8年以上が経過した
80代の男性Jさん
血液の検査やエコーの検査では大きな問題はないが
確かにこの半年の間に勢いがなくなったようだ

癌ということでは定期的に受診してもしなくてもいいですよ
と申し上げても必ずまあ半年後ということで診察させて頂いてきたが
今回は
次回の診察予約はいいです
とのことでお別れした

お会いできるのは
ひょっとしたらこれが最後かなぁ…

心は変わる

中等度の進行胃癌だったため
術後の補助化学療法として
抗がん剤の内服を開始したところ
数日で腹痛発作が出現したTさん

術後の癒着障害によるいたみであり
その後軽快したが
薬の内服開始後に腹痛が出たため
症状が治まっても
もう薬は服用しないでいようと思うとの事だった

急に電話があり
薬が足りなくなるので早めに受診をしたいとのこと
？？？？　薬　？？？？

どうも服用しないままにしていた薬を見ているうちに
やはり飲もうと思ったとの事

飲みたくないなぁ
でも飲まずに後悔したくないなぁ
体調もいいしやはり飲んどこうかなぁ…

心は動きます
当然ですよね

心配

三球照代の地下鉄漫談で語られるような

「地下鉄の電車をどっから入れたんでしょうねぇ。
それ考えると一晩中眠られなくなるの。」

という程度で眠れなくなることは
まあないだろうと笑いを誘う

照代さん急逝後
三球さんがどうされているか存じませんが
直後は眠れない日々も続いたでしょうね

心配事で眠れないといことはあることだが
自分の命の問題を突きつけられたとき
その心配や不安を乗り越えることは一大事業
覚悟ができたつもりでも
眠れない日が続くこともあるだろう

医療者とすれば
状況をわかりやすく説明をすることはできても
死への不安を最終的に乗り越えるのは
個々に課されたものだろうと思う
同時に残されるものにとっての課題ともなる

多少とも乗り越えるお手伝いが出来れば
それが私自身の心の有り様を整えるよすがとなると思うが
なかなか難しい