参耆(じんぎ)剤は、人参(にんじん)と黄耆(おうぎ)を生薬として含んでいる漢方処方の総称です。胃腸機能が低下して、心身ともに衰え、元気がなく疲れている人に、足りないものを補って、生命エネルギーを少しでも復活させることを目指したものです。
人参は胃腸の働きを立て直し、滋養強壮作用があり、免疫力を賦活するとされています。黄耆は弱った体を回復させ、体内の水のバランスを整えむくみや発汗異常を解消するといわれます。
参耆剤の代表選手は、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)、人参養栄湯(にんじんようえいとう)です。いずれも人参と黄耆を含め、10種類以上の生薬が含まれています。元気がないなぁとか疲れているなぁという方は、少し長く服用しているとよいことがあるかもしれません。