~ 恩師の「心行の解説」上巻より ~
講演 七
過ぎ去りし実在界と現象界の世界なり」
先の続き・・・
このことをお風呂にたとえて、
たびたび説明させていただいております。
お風呂の湯船にいっぱい
お湯をはったとします。
そこへスポンジボールを
漬けたとしましょう。
スポンジの中へ水が浸透してきます。
お風呂のお湯が実在界であって、
スポンジボールが現象界としますと、
現象の世界のスポンジの中に
お湯が浸透しているように、
この世の現象界の中に
実在界が浸透しているのです。
ですから、現象界と実在界が
重なっているわけですね。
スポンジボールをお湯の中に漬けまして、
「これはスポンジですか」と言いますと、
「いや、中に水が入っています」、
「これは水ですか」と言えば
「いえ、スポンジでしょう」
というようなもので、不二一体、
見えないものと見えるものが、つまり、
実在界と現象界が一つとなって
現れる世界が、この世なのですね。
このスポンジボールから
うまく思いを離して、
スポンジの外に出て、
実在界へ帰った人が
成仏なさった方です。
そして湯垢のように
スポンジボールに付着して
「ここは住み慣れたところだ、
このスポンジが好きだ」と言って、
くらい付いている人が迷える霊です。
この実在界こそ、
私たちがほんとうに帰るべきふるさとで、
そのふるさとへ帰らなくてはいけません。
~ 感謝・合掌 ~