とても緻密に労力をかけてるし、良い本だと思うのだけれど、題名は違うと思う。家計簿的なことは何も書いてない。夏目家の経済:収入、その内訳、株取引のこと(してた、失敗した、は書いてあるけれど詳しいことは書いてない、調べようがないのだろう)支出の方は、家を買ったとか、投資のとこがちょっと書いてあるだけで、家計簿的な細かいことはまったくない。収入というか印税、納税は、収入の根拠として詳しく調べて書いてある。
それよりも副題の「お金で読み解く生活と作品」の部分、いや、はっきり言って、漱石は作品も言動も金持ち嫌いを声高に表明しているけれど、漱石金持ちじゃないか、ついでに遺族もすごい印税もらってたくせに、シロートのくせに株なんかやって、失敗して落ちぶれてざまーみろ、って書いてあるわけじゃないけどそんな感情にあふれている。それこそ作品を緻密にたくさん引用していて、こんなこと書いてるけど、漱石は金持ちだ、こんなことも書いてるけど漱石の収入は庶民とは言えない、と、たいへんきびしく分析している。
なんかおかしい。
それよりも副題の「お金で読み解く生活と作品」の部分、いや、はっきり言って、漱石は作品も言動も金持ち嫌いを声高に表明しているけれど、漱石金持ちじゃないか、ついでに遺族もすごい印税もらってたくせに、シロートのくせに株なんかやって、失敗して落ちぶれてざまーみろ、って書いてあるわけじゃないけどそんな感情にあふれている。それこそ作品を緻密にたくさん引用していて、こんなこと書いてるけど、漱石は金持ちだ、こんなことも書いてるけど漱石の収入は庶民とは言えない、と、たいへんきびしく分析している。
なんかおかしい。