とてもおもしろかったし、恐ろしい話だと思う。サブタイトルの「エイズは生物兵器だった!?」というのはあやしいし、著者も断定しているわけではない。だが、エイズアフリカ起源説もさらにあやしい。そのエイズアフリカ起源説のあやしさをたどる記述はすばらしい。ようするに西洋人の傲慢さが、わけのわからないものはアフリカにでも押しつけておけ、とエイズアフリカ起源説を世界に広めたというのだ。今も「エイズの起源」と言う本が立派に売られているようだが、真相(というのは、エイズの起源がどこということではない、そんなのどうでもいい、エイズアフリカ起源説のあやしさのことだ。)はどうなのだろう?怖い話だ。
「エイズは生物兵器だった!?」というのはあやしいと書いたけれど、いっぽう、各国が生物化学兵器を開発したり、アメリカが実際使った(!)りしていることも確かなことらしい。怖い話だ。
後半は書かれた当時のエイズの基本的情報が書かれているが、前半は今も読む価値があると思う。