前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

フランク・マルタン 小協奏交響曲

2009-11-08 08:23:37 | クラシック音楽
フランク・マルタンという作曲家を
ご存知でしょうか。

1890年生まれのスイスの作曲家です。
(1974年没)
時代からいうと現代音楽家です。


作曲家の故・芥川也寸志さんが
著書「音楽を愛する人に」の中で、
フランク・マルタンの小協奏交響曲という
作品について触れていました。

1945年の作品ですから
確か戦後まもなくのことだと思いますが、
この小協奏交響曲という曲を聴いて
その新鮮な響きの虜になったらしいです。

昔この本を読んで私も興味を持ち
すぐにCDを探して聴いてみました。
(当時は1、2種類しかなかったと思います)


小協奏交響曲は、
チェンバロ、ピアノ、ハープと弦楽合奏
という変わった編成です。
この曲以降、私もマルタンが好きになり
CDをかなり集めました。

 私の好きな作曲家
 セザール・フランクが亡くなったのが1890年で
 フランク・マルタンが生まれたのが1890年です。
 そんな奇妙な偶然も好きになった理由です。


一度だけこの曲を生で聴く機会がありました。
N響の定期公演で、指揮者はシャルル・デュトワ。
デュトワもマルタンと同じスイス生まれなので
それでプログラムに入れたのでしょうか。


私は貴重な演奏を聴けて満足でしたが、
観客の雰囲気がいつもと違ったのを
今でもよく覚えています。

作曲年代からいったら完全に現代音楽で
無調風ですが、
かといって全く訳の分からない
いわゆる「現代音楽」ではありません。

バロック音楽でおなじみのチェンバロも
使われているし、
どう接していいか分からず、
戸惑っているような空気が
客席に広がっていたのをはっきり感じました。


調性~無調を漂うような微妙な響きで、
たまに無性に聴きたくなる曲です。
コメント
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