ハイドン先生の弦楽四重奏曲を
全て聴き終わりました。
最後の未完の作品は第83番ですが、
偽作等を除き全68曲でした。
実はこれ以外に弦楽四重奏曲としては、
『十字架上のキリストの最後の7つの言葉』
という、序奏と終曲を含めて全9楽章、
1時間弱の大作があります。
元々は管弦楽用に作られた作品で、
人気があったため、弦楽四重奏用、
ピアノ用の編曲が作られました。
この曲は管弦楽版等を含めて
改めて聴いてみたいと思っています。
弦楽四重奏曲は
最初の作品が1757頃に作られ、
最後の作品が作られたのが1803年です。
作曲家としてほぼ終生に渡り
作り続けられたことになります。
作曲された順番も、
交響曲と違い大体番号順になっています。
ですから順番に聴いていくと、
素人にも作品の完成度が高くなり
充実していく様子がなんとなく分かりました。
ハイドン先生が
「弦楽四重奏曲の父」と呼ばれているのは、
沢山の曲を残したからではありません。
「弦楽四重奏曲」というジャンルが
まだしっかりと確立しておらず
未分化だった時代に、作品の性格を決定づけ、
後の作曲家が見習うべき道筋を
作ったからでしょう。
そのような経緯もわかり
とても勉強になりましたし、
なによりも聴くのが大変楽しかったです。
交響曲もいずれまた作曲順に
聴き直してみたいと感じました。