ハイドン先生の最後の弦楽四重奏曲
3曲を聴きました。
第81番と第82番の2曲は
「ロプコヴィッツ四重奏曲集」
と呼ばれています。
1799年の作品ですが、
通常6曲セットなのが2曲だけの理由は
よく分かっていないようです。
翌1800年はオラトリオ『四季』の作曲に
費やされていますので・・・。
前作の「エルデーディ四重奏曲集」同様、
どちらも素晴らしい曲です。
風格すら感じます。
そして弦楽四重奏曲第83番ニ短調。
ハイドン先生最後の弦楽四重奏曲です。
しかし、この作品は「未完成」です。
アンダンテとメヌエットだけなので、
第2、第3楽章でしょうか。
通常、未完成の曲というのは
作品を完成させる前に作曲者が亡くなり、
死後、発見されるというケースが
ほとんどだと思います。
でもこの曲は事情が少し違うようです。
ハイドン先生自身が「これ以上は書けない」
と判断して未完成のまま発表したようです。
1803年に作られていますので、
亡くなる数年前です。
ちょっと悲しいですが、
「職人」ハイドン先生らしい潔さですね。
弦楽四重奏曲集もかなりの駆け足で
聴いてきましたが、得るものが多かったです。
後日改めて総括したいと思います。