前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

フォーレ ピアノ五重奏曲第2番のつづき

2010-04-15 12:08:13 | クラシック音楽
前回に引き続き、フォーレのピアノ五重奏曲第2番です。


今回、第1楽章冒頭の楽譜を見て、
初めてこの楽章が「4分の3拍子」であることを知ったと書きましたが、
わかって聴いても、この冒頭部分はどうしても4拍子に聴こえます。
(冒頭部分以降はだんだんと、3拍子だなとわかってくるのですが)


ピアノのアルペジオが4拍奏でられた後、
第2小節の2拍目からヴィオラが出てきますので。
それにヴィオラの旋律そのものが、4拍子というか・・・。

試しに冒頭部分を4拍ごとに区切ってみると(譜例の赤線)、
ヴィオラ旋律のフレージングも違和感なくきれいにはまります。





4拍ごとに区切った時の「4小節目」の最後(青○の部分)のみ
付点音符のため、ちょっとズレが生じます。
まさにこの部分が、聴いていて二つの旋律を無理やり結合させたような
違和感というか不安感を感じるところです。

今まで感じていたこの旋律の不安定さ(の魅力)の理由が
わかったような気がしました。

調性もはっきりしないような感じで、
なんか短調から長調に移っていくように聴こえます。



最近はスコアを見ながら曲を聴くことはあまりないのですが、
たまに楽譜を見ると新たな発見がありますね。
(この曲を好きな人には周知のことだったかもしれませんが)


まだまだいろいろな"仕掛け"があるようですが、
改めて凄い曲だなあと感じました。
まさに「不滅の旋律」です。


2018/6/3追記
上記のような、本来の拍子とずらした拍子を用いることも
「ヘミオラ」というそうですね。
昨日買ったNAXOSのCDに書いてありました。
勉強になります。