前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

N響定期 ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調 『英雄』

2010-04-20 18:54:34 | NHK交響楽団
ベートーヴェンの交響曲第3番変ホ長調『英雄』を聴きました。


2月17日のエントリーで書きましたが、
『英雄』は音楽史に燦然と輝く傑作でありながら、苦手な曲です。

今回の演奏は今までで一番楽しめましたし、
「いい曲だなあ」と(少し)感じました。
指揮がブロムシュテット氏だったので、
実は「もしかしたら」という予感というか期待がありました。


ブロムシュテット氏の指揮には思い出があります。
N響の定期公演に行くようになって、もう十数年になりますが、
会員になって1年くらいたった頃でしょうか。
氏の指揮でベートーヴェンの交響曲第7番を聴きました。


元々大好きな曲ですが、最初の和音が鳴らされてすぐ、
「ああ、いい演奏だなあ」と思いました。
有名な第2楽章も改めていい曲だなあと感じました。
幸福感に包まれながら聴いていましたが、
第4楽章途中で突然、涙が出てきました。


クラシック音楽の演奏会で涙が出てきたのは初めてのことで、
ちょっと狼狽?しました。
「もうすぐこの素晴らしい演奏が終わってしまう」という
気持ちだったのでしょうか。
それとも「曲の美しさ」に心を揺さぶられたのでしょうか。


取り立てて個性的な演奏ではなかった思いますし、
斬新な解釈があったわけでもないと思います。
むしろオーソドックスな、でもとても丁寧な演奏でした。

それ以来、氏の生演奏を聴くことは、自分にとって特別なこととなりました。



今回もブロムシュテット氏に『英雄』の面白さを教えてもらった気がします。