老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

862;白い陶磁器

2018-08-04 12:28:28 | 空蝉
白い陶磁器

白い一日  小椋佳作詞/井上陽水作曲

真っ白な陶磁器を眺めては飽きもせず
かといって触れもせず
そんなふうに君の周りで
僕の一日が過ぎてゆく


自分は
いま
真っ白な陶磁器に
憧憬を抱く。

小椋佳が詠うように
「真っ白な陶磁器を眺めては飽きもせず」
自分の場合は
真っ白な陶磁器を手に取り眺めてみる。

揺れる心
心に映った模様は、
白い陶磁器に
透けて浮き出るような気がする。
穢れのない真っ白な陶磁器に
憧憬を抱く。


861;星になった彼女

2018-08-04 04:38:19 | 老いの光影 第2章
星になった彼女☆彡

昨日13時10分 
82才の芦野世津さんが永眠された。
(ご冥福をお祈りいたします)
彼女とは5年前に知り合った。
昔宿場町だった飼料店を
代々先祖から受け継ぎ
店の切り盛りをしてきた。
彼女はそこに生れ育ち
婿をとった。
それだけに、我儘で頑固な性格。
他者を見下す様なところを
感じることもあった。
糖尿病、心不全を患い車いす生活になってからは
長男夫婦の人生のことを
気に掛け
家に帰りたい気持ちをぐっと抑え
最後の1年間は
「ロング」ショートを使い、
介護施設そして病院で過ごされた。
糖尿病もあり
右足指や右脚の脛にできた褥瘡はなかなか完治しなかった。
食べ物が趣味で
糖尿病であるだけに食制限はあったけれど
長男夫婦には
いま入院で血糖値は安定しているから
固形物は飲み込みができないので無理だが
好きな果実はジュースにして
飲ませて下さい、と。

長かった彼女とのかかわりだっただけに
この世を去り星になったことは
寂しい。
また一つ星が輝いた。