老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

家族

2022-04-02 19:50:59 | 老いの光影 第9章 捨石拾遺残日録


1867 家族

予期もせぬ癌は知らぬまに
躰を蝕み、癌はステージ4までに進行していた。

あと残命半年、と告知されひとりの老人
妻と三人の子どもたちは
弱気になった老父の心情を
それぞれの立場で支えている

ひとり暮らしの老いた女性も
ステージ4にあり
入退院を繰り返しながら
化学療法をうけている。

退院しアパートの一室で
ひとりで暮らす彼女。
激痛に襲われても
ひとり、ジッと耐えている。

老い病み
癌は躰のあちこちに転移。
怠さ、痛み、食欲不振などなど
折れそうになる心

家族の絆(愛)というものを
考えさせられた。


老いはマイナスの計算

2022-04-02 08:03:52 | 老いの光影 第9章 捨石拾遺残日録


1866 残日録

「老いはマイナスの計算」という言葉は、
ネガティブな印象を受けてしまう。
老いは失っていくものが多い。

赤ちゃんより老人は
死に近い位置にある。

老いの先は死である。
自分は明日死が訪れる、とは思っていない。
予期もせず突然訪れることもある。

“余命(残命)6ヶ月”、と医師から告げられたら
自分は何を思うだろうか

“只今臨終”の気持ちで、いまを生きる。

老いの齢を嵩ねてゆくに連れ
残り少なくなる時間は「残命」と呼ぶ
老いの最期に
どんな風景を眺め
何を感じるか

残り少ない日にちのなかに
何を思い、何を感じ
『残日録』に記していくか。

藤沢周平の小説 『三屋清左衛門残日録』があり、
そこから残日録の言葉を頂いた。