老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

必ず春を迎える

2022-01-07 06:32:55 | 老いびとの聲
1767 必ず春を迎える

 
                    さくらさくらに会えたよ

那須連山は真っ白
阿武隈川は冷え込み
そこに住む自分は寒さで躰が縮む

自然は、春夏秋冬、四季の移ろいや彩の変化を
日常生活のなかにもたらしてくれる

季節の移り変わりは
人間の心に希望をもたらしたり
癒してくれたりもする

北国は、いま厳しい冬にあるけれど
必ず春を迎える

冬は凍えるような寒さや吹雪にあっても
木々は芽をふくまらせながら
じっと春の訪れを待つと同じように
老いびともそうして春を待ち焦がれる。

生きることを諦め
希望なくした老いびとは
会えないと思っていた
さくらさくらに会えたことで
冬を乗り越え生きられてきたことに
「ありがとう」と呟く

介護というひとつ一つの積み重ねのなかで
老人の心に「春」をどうもたらしていくか
そこに老人介護の本質があるように思えてくる




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