『白壁の 文字も消えゆく 冬の雨』
(しらかべの もじもきえゆく ふゆのあめ)
『いくたびも 雪の予報に 裏切られ』
(いくたびも ゆきのよほうに うらぎられ)
『満ち欠けの 月も引っ込む 寒さかな』
(みちかけの つきもひっこむ さむさかな)
『仕方なく 寒さを友に 生きるのみ』
(しかたなく さむさをともに いきるのみ)
『侘助に 傘差しやりて 一休み』
(わびすけに かささしやりて ひとやすみ)
『息白し 確かめたくて もう一度』
(いきしろし たしかめたくて もういちど)
『嫁仕草 義母に似たりて 春近し』
(よめしぐさ ははににたりて はるちかし)
『水仙を 心に活けて 凛として』
(すいせんを こころにいけて りんとして)