『雨上がり ひんやりとして 冬の午後』
(あめあがり ひんやりとして ふゆのごご)
『曇天の 雪雲の空 まだ降らず』
(どんてんの ゆきぐものそら まだふらず)
『気持をも 冷たく濡らす 冬の雨』
(きもちをも つめたくぬらす ふゆのあめ)
『窓に見る 己が姿に 雪の降る』
(まどにみる おのがすがたに ゆきのふる)
『雪女 心の臓の 時刻む』
(ゆきおんな しんのぞうの とききざむ)
『キムチ鍋 二晩続きの 冬の鍋』
(きむちなべ ふたばんつづきの ふゆのなべ)
『冬雀 送電線の 下も雨』
(ふゆすずめ そうでんせんの したもあめ)
『冬帽子 耳隠しあるを 好むなり』
(ふゆぼうし みみかくしあるを このむなり)
『冬の夢 夢の続きを 見てる夢』
(ふゆのゆめ ゆめのつづきを みてるゆめ)
『冬の朝 膝の軋みと 話する』
(ふゆのあさ ひざのきしみと はなしする)