常念が見える部屋から

ここから北アルプス常念岳が眺望できます。
季節の移ろいに写真を添えて発信します。

山小屋から

2008年12月21日 | 季節の便り
燕山荘

この時期 山頂の山小屋は既に人の下山が終わり無人となっている。
静かに雪に埋もれているか、あるいは烈風が窓枠を激しく叩いているのか、わからないけれど、山頂から、徐々に黄昏に包まれた下界に一筋の反射光が届く。
夏の灯と違って、光源は無機質な光だけれど、懐かしい暖かさを含んだ光は、マッチ数本が燃え尽きるほどの時間で、青い夜に同化してしまう。



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常念の顔

2008年12月20日 | 常念100景
薄紅色

昼近く


午後の陽
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春を待つ心

2008年12月19日 | 季節の便り
冬芽

花も緑も途絶えて、土手の赤土に霜柱が一日中消えない日が続くと、無性に南の国や夏の日が恋しくなる。
しかし 冬芽はぐっと耐えている、人はそれが効かないから困る。
不平、不満、愚痴が先行する時は要注意と判っているつもりだけれど、シャクナゲの忍耐には程遠い。

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川霧発生

2008年12月18日 | 季節の便り
うめもどき

早朝 市街地に帯状にたなびいていた霧が、日の出とともに活気づいて、眼下の街並みをその中に沈め、湖の水かさが増すように谷間の集落を侵食し、太陽を厚く覆い隠す。
松本盆地 初冬の風物詩川霧である。
霧は2時間ほどで消滅し、小春日よりの穏やかな日が約束される。
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三九郎の思い出

2008年12月17日 | 季節の便り


集落の家々から調達した、藁や麦藁、門松等でいよいよ飾り付けが始まる、各階層の小部屋に藁や麦藁を思いきり詰め込む、手抜きすると三九郎は短い時間で焼け落ちてしまうから、ここは親方のメンツの立てどころである。
所々に太い青竹を仕込んでおく、火が回ると勇壮な音を立てて爆発し祭りを盛り上げる。
次は葺き作業である、骨格が見えないように門松や山から採取した杉やヒノキの枝を差し込んでゆく。
青葉に覆われた表面はでこぼこがなく、緑の水が流れるような仕上げることが良いとされた。

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三九郎の思い出

2008年12月16日 | 常念100景
12月16日常念



横棒をつける位置が段々高くなり、動くと主柱がたわみ揺れる、作業には両手が必要だから必死の思いである。
時折吹く強風にあおられて、時には「かあちゃん」と思わず叫んだ子もいた。
三九朗は5メートル級の大小屋と、その約半分の大きさの小小屋がセットになり、人家に近い道祖神前には丸太に藁をくくりつけクリスマスツリーを思わせる「巻き立て」を飾ることが習わしになっていた。
早朝から始まった作業は、大小屋の骨格が完成して初日が終わるころ、西空には一番星が瞬いていた。

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三九郎の思い出

2008年12月15日 | 季節の便り
山茶花

山から子供たちの手で切り倒し、引き出された、三本の主柱の先端を束ねて、5メートル程の三角錐を押し立てる。
主柱三本の基部は、地面に描かれた正三角形の頂点に掘られた穴に埋められ、離れて注意深く三角錐の傾きを透視し、確認しながら穴の深さで調整する、三九郎を作る上で最大の難事業であり、親方の采配の見せどころである。
親方といっても小学校6年生である、よくより遂げたものだと思う。
がっちりと安定した三角錐が、集落のはずれに聳え立つと、子どもたちは一斉に歓声を上げた。
次の作業は横棒渡しである、1メートル程の高さに丸太をくくりつけて階層を作り、横棒に細い丸太を並べて床として小部屋を作る。
これは建築物の強度を格段に増すとともに、階層の小部屋に助燃物として藁や萱をふんだんに積み上げるためである。
寒風の吹く中、不安定な足場の上に立って、一段ずつ重い横棒を担ぎあげ荒縄で主柱にくくりつける。
丸太同士を荒縄で動かないように固定するのは至難の業である、折角くくり付けてもその横棒によじ登った途端、下にずれて肝を冷やすこともまれではない。
こんな時、下で監視する親方から情け容赦ない怒号が飛んだ。


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三九郎

2008年12月13日 | 季節の便り
枇杷

子ども会から正月行事の三九郎(どんどやき)が、来年1月11日に決まりましたので、お願いいたしますとの連絡があった。
少子化により、本来子供達の行事三九郎をPTAが手伝うようになり、更に子供の人数が激減して、現在は町会公民館が手伝うことになっている。
手伝うと言うより、大人たちが作るのを子供達は、周りで見物しているだけだ。
我が集落には「秋葉団」という地域行事を継承する男子の集まりがあった。
小学校2年4月に入団する、同時に五段という組織の最下級の階級に属することになる。
その後毎年1段ずつ階級が上り五年目に親方に上り詰めることができる。
三九郎作りにおいて、親方のしごきは厳しく、楽しいはずの冬休みが憂鬱だった事を覚えている。





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暖かな師走

2008年12月12日 | 季節の便り
残り柿

一時期 残り柿に群がった野鳥が姿を消した。
暖かな日が続いので、ほかでもっと美味しい物が見つかるのだろうと思う。
所属団体が市営施設のクリスマス会に招待され訪問する。
今日そこで出会う方々について、どのような言葉で紹介してよいのかわからないが、生きることを真剣に純粋に見つめる事が出来る人たちである。
しかし どのように向き合い、どんな会話がふさわしいのか未だに見出せずにいる。
会場は暖かな雰囲気に包まれて、あちこちから明るい笑い声が上がるのだけれど、今まではその中に溶け込むことができなかった。
今年 少しは成長しただろうか



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燕山荘

2008年12月11日 | 季節の便り


雪に埋もれた燕岳の頂上、燕山荘に夕日が反射した。
大画面にしないと確認できないほど弱い反射である。

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