常念が見える部屋から

ここから北アルプス常念岳が眺望できます。
季節の移ろいに写真を添えて発信します。

90年史

2010年05月11日 | 季節の便り
白山吹


緑が濃くなった桜に冷たい雨が降って梅雨入りを思わせる。
M社から「90年のあゆみ」という立派な本が届いた。
有力取引先メーカーの貴重な九十年史である。
90年の歴史の中の、53年は私も関わった時代である。
ページを繰ると懐かしい思いが蘇った。
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逆さ常念

2010年05月10日 | 常念100景
水鏡 

田植えの準備が整った水田に常念が写っている。
いつでもどこでも見られそうな風景だけれど、条件が揃う事の方がまれである。
慾を云えばきりがない、通信ケーブルが画面を横断している事は無視して、今回は良い撮影条件に遭遇したと思っている。
常念の水鏡は安曇野が有名でこの季節新聞紙上を飾る。
しかし安曇野から槍ヶ岳は望めない。
槍ヶ岳が写る水鏡はここだけである。
景色が鏡に写る光学的な条件も面白い。
ここの水鏡は、立っていたのでは空しか映らない、畔道に這いつくばってローアングルで覗くと、ファインダーに逆さ常念が槍ヶ岳を伴って現れる。
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ふもと

2010年05月09日 | 季節の便り
山吹の道


後ろからエンジン音が聞こえて横に軽トラックが止まった。
窓から顔を出した友人が突然
「林の下に鹿を書いて何て読むか知ってる?」
「????」
「ふもとだよ、林があって鹿が出るところが麓だって」
「麓」はいつでも確実に読める漢字の一つである。
しかし 林と鹿の組み合わせであることはその時初めて知った。
「昔から麓には鹿が暮らしていたんだ」と言いながら軽快に走り去った。
そうか ここも昔からいた鹿が、何かの原因でしばらく居なかっただけの事で、漢字の時代に戻ったのだ。
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2010年05月08日 | 季節の便り

4月中旬予想外の雪が降って、竹が何本か無残に割れて倒れた。
筍が出る前にそれらの倒竹を整理した。
その時、近くで美しい羽色のオス雉が盛んに羽ばたいて甲高く鳴いた。
普段は人影を察知すると素早く藪陰に隠れてしまうのに今日は違う。
近くに卵を温めている家族がいるらしい。
作業中つかず離れずその監視が続いた。
カメラを持たずに出た事を悔やんだ。
雄雉の鶏冠に似たクサボケの花が咲いた。
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旅の企画

2010年05月07日 | 季節の便り
クジャクサボテン


フィレンツェ行きが1ヶ月後に迫った。
フィレンツェ在住の中嶋さんから紹介いただいた現地ガイド富井恵子さんと、メールで行程を詰めている。
「ゆっくりフィレンツェを満喫するため、ここでしか味わえない食材とワインで日常を解脱し、毎日1.5時間のホテルでの午睡タイムを取る。
滞在5日の間に、1日の空白日を設け臨機に対応する」事を旨とし、原則的に下町のトラットリア(大衆食堂)で土地の人と同じ料理を食べる。
1日はトスカーナのワイナリーを訪問するつもりだ。
レンタカーを使う手もあるが、異国の運転は不安だ、ここはタクシーを奮発しよう。
幸いユーロ安は追い風だ。
緑の葡萄畑やオリーブの林を散策し、中世の面影が色濃く残る市街で、思い切り時間をかけてゆっくりワインを飲みながら昼食をとれば、身も心もトスカーナに染まる。
ざっと こんな計画で進めながら、希望と現実のギャップが小さいことを願っている。
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夏は来ぬ

2010年05月06日 | 季節の便り
蝶槍に沈む太陽


五月の花ライラック


ナイスピッチング



長い連休の間に季節は進んで初夏である。
紅葉のつややかな色彩を持つ新芽が1日で3センチ成長したことを実測した。
果樹園の巨峯の剪定した切口から樹液は滴り落ちている。
植物の成長には時間だけでなく、環境が大きく左右することを改めて実感した。
緑に染まった田園に水が張られ耕され田植えの準備が進んでゆく。
熱帯夜に夜具を夏用に変えて、二重ガラスの窓を開けると突然カエルの合唱が飛び込んでくる。

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春から夏へ部屋替え 30.3℃

2010年05月05日 | 季節の便り
夏の部屋に涼風

昨日 驚いたことに最高気温30.3℃、寒がりの鉢をすべて外に並べた。
2階から下ろすのは一苦労であったけれどなんとか冬を越すことができた。
しかしマンゴウとパッションフルーツが枯れた、寒さというより管理の不手際である。
居間がびっくりするほど広くなった、窓辺にフラワースタンドを置いてセントポーリアを配置した。
ついでにテーブルと椅子も変えた。
なんだかよそのお宅に来たようだった。
連休最終日は高校野球の応援に行った、試合は3対1で惜敗したけれど、太郎君は昨年より逞しさを身につけて、ピンチでも落ち着いた配球で、要所を突き最少失点で切り抜けた。
夏の大会が楽しみである。

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水番砦

2010年05月04日 | 季節の便り

農作物を食い荒らす鹿対策として、山麓に電撃柵を巡らせて農地を守っている。
しかし 一部の飢えた鹿は電気ショックの恐ろしさより空腹を満たすことを優先し、バリアーを突破する。
そして彼らは、瞬間的な痛みを我慢しさえすれば、身体的ダメージは皆無であることを学習する。
だから新鮮な無農薬の朝採り野菜を食べたい人は、野菜畑の周りにネットを張って自衛することになる。
我が家でも、高校生の孫二人に手伝ってもらい、小さな山畑3枚にネットを張った。
30本ほど杭を打ち、支柱を立ててネットを張る、決して簡単な作業ではない。
疲れを知らない若者たちの頑張りで、思ったより早く完成したので、近くの水番砦に案内した。
この砦は戦国時代、小笠原長時の居城に水を送る水路を管理警備したと伝えられている。
そこには藪が茂り、わずかに石垣の痕跡が残るのみで、やがてはそれすら風化し砂にかえるのだろう。
高台にある砦跡から沢筋に下り無事帰還した。
途中に雪で倒れた松の大木が何本も行く手を阻んでいた、驚いたことに倒れた赤松の外皮がきれいに鹿によってはぎとられているのを見た。
また 笹類は葉ばかりか茎までが刈り取った様に食べつくされていて、冬の彼らの食べることの厳しさを思った。


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常念暮色

2010年05月03日 | 常念100景
常念(5月2日)

蝶ケ岳に沈む夕陽を追いながら 空の色、雲の輝き、山並みに迫る暮色の深まりを眺めていた。
いつの頃か 同じ歳の山の友人と徳本峠を越えての強行軍で、疲れ切った体で蝶ケ岳のヒュッテに倒れこんだ事を思い出した。
彼とはしばらく会っていないな、元気にやっているだろうか。

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葬送

2010年05月02日 | 季節の便り
二輪草

隣組の最長老が93歳の天寿まっとうして旅立った。
五月晴れの朝、葬送の読経が流れ、見送りに集まった人々はひと時故人の思い出に浸った。
昭和の激動期、志願兵として従軍し、復員後は地域の振興に奔走した人の生涯をたどり、時代の変遷を思った。
回り焼香がまわされ、小さく鐘が鳴って若住職の念仏が終わった時、鶯が鳴いた。
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