自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ヤマトシジミ,羽化!

2014-08-10 | ヤマトシジミ

8月9日(土)。朝のこと。

起床して蛹を見ると,羽化が近づいてきた様子です。昨夕見た感じから,たぶん半日と少しで羽化するだろう,夜に羽化することはまずない,と思い切って予想。それで早朝に観察したら,やっぱりまだ羽化していませんでした。やれやれです。

こうなると目を離せなくなって,傍でずっと羽化の瞬間を待ち続けました。

 


午前8時43分。 いつ羽化が始まってもよい状態です。

 


午前8時51分。ファインダーを覗いていると,殻に亀裂が入りました。 

 


午前8時52分。ゆっくりと頭部が出始めました。眼と触覚が確認できます。 

 


午前8時52分。からだが出てきました。前脚も見えます。 

 


午前8時52分。上に向かって,ぐっとからだを伸ばしました。そして,あとはスルスルッと素早く出終わりました。できるだけ早く翅を広げる姿勢を保ちたいのでしょう。 

 

 
午前8時53分。蛹の殻の付いた葉で,脚場を確保しようとしていました。


午前8時54分。 葉と殻に脚をおいた姿勢になりました。翅がゆっくり広がっていきます。


午前9時03分。10分も経つと,もう翅がしっかり広がっていました。しかし,まだ軟らかいので飛ぶことはできません。 

 
こうして,無事に羽化が終わりました。それを見届けることができて,ホッとしています。大変化を目の当たりにできるのは,やはり観察の醍醐味でしょう。いのちの誕生という感じがひしひしと伝わってきます。

もう1個体の羽化が見られたらスゴイだろうな,と密かに思っていたところ,同じ日の午後羽化し終えていました。わたしがいない間の出来事です。観察結果からいえるのは,成長には個体差がかなりあることということです。羽化を見届けられず,なんだか残念。

 


ジャコウアゲハ観察記(その325)

2014-08-10 | ジャコウアゲハ

体内に有毒成分を蓄えたジャコウアゲハの幼虫や成虫にも,天敵は確かに存在します。蛹にも存在します。硬い蛹の殻にすっぽり穴が空いている例がたまに見受けられます。体内で孵化した天敵が出てきた痕です。

この程アゲハの庭園で確認したのが,蛹のからだが無惨にも食いちぎられた例です。わたしが羽化をたのしみにしていた個体です。すぐ脇に,同時期に蛹化した個体がやっぱり個体のままなので,何者かに襲われたにちがいありません。


撮影日の前日夕方には,腹部の殻がまだ付いていました。もちろん,中は空洞になっていましたが。翌朝になると,それがなくなっていました。帯糸が引きちぎられたのでしょう。強引な食し方です。

こんなに大胆に襲った天敵とは何者なのでしょうか。カマキリやクモのしわざとはとても思えません。考えられるのは鳥です。葉の裏に付いた蛹を見つけて食べる鳥って,どんな鳥なのでしょう。謎が深まります。