自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

チューリップの採種,再チャレンジ(特別版)

2019-04-28 | 植物

チューリップの授粉のことをしきりに考えて花を見ているとき,思いがけなくヒメヒラタアブが葯に取り付いているのを発見。花粉を摂食しているところでした。

 

思いがけなくというのは,ふつうチューリップの花に昆虫がいるのを見かけることはないからです。実際,ネットで「チューリップ,花,昆虫」「チューリップ,受粉,昆虫」などのキーワードで検索しても,訪花昆虫はミツバチ辺りしかヒットしません。見かけ上は,ふしぎなほどに昆虫とは縁のない花のようです。

実際,わたしもこれまでに目撃した試しがありません。

しかし,チューリップという花の特徴を考えると,まず花弁の鮮やかだという点が浮かんできます。これは明らかに虫を呼ぶ道具になっているはず。次に品種改良は人手によって異品種の交配を繰り返します。オシベとメシベはずいぶん離れています。交配は自然界では昆虫に頼るほかありません。

こんなふうに考えてみると,チューリップの花と昆虫とのつながりについて謎が深まりばかり。

砺波平野のような広大な畑で栽培しているチューリップの場合,訪花昆虫はどのくらい見られるのでしょうか。そこでは結実は関心のない話題でもあり,早々に花を摘んでしまうので,地元の人すらそれを確認する機会は少ないことでしょう。それにしても,チューリップの花と昆虫との関係は気になります。

以上長い前置きになりました。それで,この度わたしがお目にかかった昆虫はとても印象に残ったのです。おまけに,時間をたっぷりかけて花粉を舐めていました。お蔭さまで,証拠写真をばっちり撮ることができました。その一部をどうぞ。

 

 

真上から撮りました。

 

 

口吻の様子がわかります。 

 

 

ヒラタアブの例はけっしてありふれてはいないでしょう。ありふれていたら,よくよく見受けることができるはず。チューリップの花にはふしぎが詰まっています。 

 


ギフチョウの風景(続々)

2019-04-28 | 昆虫

結局,今春の孵化はピークなし。これは天候不順の影響です。動きのある,生きているドラマは画像に残せませんでした。

地面には死骸が残ります。いのちは卵に託されました。

 

いのちを紡ぐためだけにいのちを生きるスゴサを思います。

 

写真に収めていると,死骸の一つが動きました。それもしきりに動くのです。見るとアリが一匹。巣へ運ぼうとしているのです。

 

自然から生まれたいのちは自然に還ります。いのちはいのちを支えます。