自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ナスで見た卵の正体は?(続々々) ~孵化が近づいた!~

2020-07-30 | 昆虫

翌朝のこと。残った卵2つの様子を見ると,ひとつが孵化済み。幼虫はもう葉の裏側にいました。

残るはたったひとつ。これはまだからだが見えないので,孵化はしばらく先になります。孵化済みの卵とはずいぶん産付日がずれています。ということはクロメンガタスズメの成虫は度々ここを訪れているということでしょう。

線条模様が見えます。しかし,これまでのように窪みができていません。

 

24時間後。体節ができています。よく見ていると,わずかながら動きました。

 

反対側から見ると,頭部がくっきり。卵に窪みができていないのは,頭部が上側にあるからだとわかります。

 

「こうなると,変化を見逃したくない!」。

 


オニユリの季節

2020-07-30 | 

オニユリが咲き始めました。漢字で“鬼百合”。大そうな名をもらって,こころがあればどう思っているやら。名にふさわしく,強そうで大きく見えます。でも,名の由来がどうなのか,わたしは知りません。オニが接頭語としてついている植物名には,他にオニタビラコ,オニノゲシなどがあります。調べてみると,それらは大型を意味しているようです。

花が咲けば実がなるのは自然の法則。にもかかわらず,そしてスゴイ量の花粉があるのに,実ができることはまずありません。アゲハが吸蜜に訪れているのを見かけることもあり,受粉が成り立っているはずなのに,結実しません。

これはオニユリならではの事情があるからです。染色体が三倍体なのでユリ自身が願っても実を結ぶことが叶わないのです。その代わり,丈夫なムカゴをどっさりつくりますから,親と同じ形質を持った子がどんどん殖えていきます。道端や草原で,たくましく子孫を残していきます。この戦略の持ち主は,わが国ではこのユリだけ。

 

太陽に向かって,堂々と伸びていきます。まるで梢がはるか上にあるよう。花は茎の下方から順に咲きます。

 

上写真は畑で栽培中のものを写しました。その昔,人々はオニユリの鱗茎を食用にしていたらしいですね。このユリを見ると,祖先とユリのそんな関りをつい思います。