徒然なる日々からの歳時記

徒然なるままに日々の歳時・興味を綴っております。

雪と共に暮らす人々の知恵

2005年12月15日 | ちょっといいとこ,いい景色
一見すると何の変哲もない寺社の本堂

ただ,よく見ると,毎冬,身長より遙かに高く積もる雪と共に暮らしてきた人々の知恵が見えてくる。そう,鐘楼(鐘つき堂)が本堂と一体になっているのである。理由は,雪下ろしの手間を出来る限り減らすため。豪雪地帯においては,早春まで重く載し掛かる雪から,建物(暮らしの空間)を守ることは,何より大事なこと。それ故,ほとんどの建物に雪下ろしが容易な造りや雪の積もりにくい造りが施されている。前者は,なるべく棟の数を減らすことで,かつては鶏も牛も馬も人もみんな同じ屋根の下に暮らしていた。ちなみに写真の寺社の本堂の右側には,住職の家がL字型に繋がっている。後者は,雪が自らの重みで自然に落下してくれるような造りということになる。急な三角屋根などがその典型例だが,こんなものもよく見かける。丸い屋根から,雪は自ずと左右に落ちていく。トンネル工事の際に用いた型枠を,工事後に再利用したものだそうだ。雪と暮らす人々の知恵は,現在進行形…。

→ 軒下にぴったり張り付いた南天
→ 厳重に雪囲い
コメント (1)
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