梅雨にも入り,本格的な夏はすぐそこに・・・。夏と言えば!という訳ではないのですが,タイトルの文庫本を紹介。
決してクーラー代わりに怪談話を仕入れたかった訳でなく,職場の民俗学を専門とされている先輩に「民俗学という学問のことが知りたいのであれば,まず『学校の怪談』を読んでみたら・・・」と薦められて読み始めたもの。
著者が中学教師をしていた時に聞き取った学生達の話を中心に数々の怪談が,民俗学,「伝承」の視点から整理されていき,トイレの花子さんも,口裂け女も,メリーさんも,人面犬も,決して何の前触れも繋がりもない中で生まれてきたものではなく,脈々と続く人々が語り合うということから生まれてきたことが紐解かれていく。
学校という子供達にとっての社会はかつての伝承の場であった村落に,生徒達は伝承の主体であった村の人々に読み替えられることによって,学校の怪談は村の伝承と同じ視点,同じ方法で捉えることが出来る。
この視点と方法が恐らく「民俗学」という学問を知る上で重要なポイントなのだと個人的には理解しました。
→ 常光徹『学校の怪談-口承文学の研究Ⅰ-』角川ソフィア文庫
決してクーラー代わりに怪談話を仕入れたかった訳でなく,職場の民俗学を専門とされている先輩に「民俗学という学問のことが知りたいのであれば,まず『学校の怪談』を読んでみたら・・・」と薦められて読み始めたもの。
著者が中学教師をしていた時に聞き取った学生達の話を中心に数々の怪談が,民俗学,「伝承」の視点から整理されていき,トイレの花子さんも,口裂け女も,メリーさんも,人面犬も,決して何の前触れも繋がりもない中で生まれてきたものではなく,脈々と続く人々が語り合うということから生まれてきたことが紐解かれていく。
学校という子供達にとっての社会はかつての伝承の場であった村落に,生徒達は伝承の主体であった村の人々に読み替えられることによって,学校の怪談は村の伝承と同じ視点,同じ方法で捉えることが出来る。
この視点と方法が恐らく「民俗学」という学問を知る上で重要なポイントなのだと個人的には理解しました。
→ 常光徹『学校の怪談-口承文学の研究Ⅰ-』角川ソフィア文庫