hiroの花便り

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『燕雲台(えんうんだい)-The Legend of Empress-』

2023-07-03 | 中国ドラマ

早いもので今年も半年が過ぎました。
この間に観た中国時代ドラマは『長安 賢后伝』『明蘭~才媛の春~ 』『燕雲台』の3作品で
どれも時代背景は、五代十国(907年-960年)から北宋時代(960年-1127年)。
日本では平安時代(794-1185)に当たります。

『長安 賢后伝』は、
中国の五代十国時代、架空4国が舞台のフィクション。
時代は異なりますが、モデルとなった人物や国はあるそうです。

『燕雲台(えんうんだい)-The Legend of Empress-』は、
史実に基づいたドラマで、五代十国から北宋時代にかけての遼が舞台です。

『明蘭~才媛の春~』は、漢民族による中華王朝・宋(北宋)が舞台の
フィクションですが、この時代の官僚の暮らしぶりや、
理想的な夫婦のあり方、女性の生き方などがよくわかります。

 

高校時代、世界史は選択しましたが、中国史は日本と関りがあったことを
ほんの少し覚えている程度。
ドラマを理解する手助けになればと、少し勉強しました。

まず、五代十国時代の五代とは、華北(黄河流域)におよそ10数年ずつ交替した、
後梁・後唐・後晋・後漢・後周の五王朝のことで、
十国とはその他の地域に興亡した、
呉越・南唐・前蜀・後蜀・呉・閩(びん)・荊南・楚・南漢・北漢などの十王朝をいう。

(↑画像はお借りしました↓)

遼と宋が奪い合った燕雲十六州

『燕雲台』の舞台となった遼(916年-1125年)は、
契丹人(モンゴル高原に住んでいた騎馬遊牧民)耶律氏の征服王朝。
遼と宋との境にある燕雲十六州(現在の北京市・大同市など中国における要所)
後晋・五代の石敬瑭が、後唐を一緒に倒してくれたお礼として
遼へ与えた「割譲地」で、中国の外に本拠地をおきながら、
中国の一部を割譲させて領有したのは遼が最初であり、
東アジアの歴史のうえで画期的な出来事だったそうです。
遼は北方民族に対しては従来からの部族制によって支配したが、
漢民族に対しては中国的な州県制で統治するという二重統治体制をとりました。

現在2度目の視聴中である『明蘭~才媛の春~ 』の中で、
盛家の正室・王若弗が
「口論で万事解決できるなら、宋はとうに燕雲十六州を奪還している」
という台詞がありますが、宋は燕雲十六州をずっと取り返したかったようです。
実際、返還されたのは1368年、明がモンゴル帝国を倒した時だそうです。

あらすじ

ドラマの舞台は遼(契丹)の第4代皇帝 穆宗から6代聖宗の時代。
契丹人の国である遼の北府宰相・蕭思温(しょうしおん)
の三女・蕭燕燕(しょうえんえん)は、父親と長女・蕭胡輦(しょうこれん)、
次女・蕭烏骨里(しょううこつり)の愛を受け、真っすぐで勇敢な女性に育つ。
朝廷では暴君として恐れられる第4代皇帝・穆宗(ぼくそう)の座を狙い、
権力争いが続いており、皇后を輩出する后族の筆頭である
蕭家の三姉妹は、王位簒奪の切り札とされていた。
その結果、長女・胡輦は穆宗の弟・耶律罨撒葛(やりつえんさつかつ)に、
次女・烏骨里は初代皇帝・太祖の孫・耶律喜隠(やりつきいん)に嫁ぐことになる。

蕭燕燕は、漢民族ながら遼の朝臣である韓徳譲(かんとくじょう)と出逢い、
愛し合うようになるが、暗殺された前皇帝の息子・耶律賢(やりつけん)は、
聡明さと洞察力を兼ね備える燕燕を将来の己の皇后にしたいと考え、
無二の親友・徳譲から奪う。
婚約者との愛を引き裂かれ、骨肉の権力闘争に巻き込まれた燕燕だったが、
困難を乗り越えながら、皇后への過酷な運命を歩んでいく。

 

蕭燕燕は16歳で結婚しましたが、夫の皇帝・耶律賢/景宗は病弱だったため、
即位わずか13年で崩御、34歳の若さでした。
息子の梁王・耶律隆緒/聖宗が12歳で即位し、29歳で皇太后となります。

皇帝・耶律賢/景宗は、死の間際、韓徳譲は父と母が最も信頼する人物だから、
父に対するのと同じように敬い、誠意をもって接するようにと景宗に遺言します。
蕭燕燕と韓徳譲には、かつて裏切ったことを謝罪し、二人に我が子を託します。



聖宗が成人すると、耶律虎古ら皇族からたくさんの縁談が持ち込まれますが、
聖宗は誕生日の宴で韓徳譲の姪である蕭菩薩哥(しょうぼさつか)を見初めていたので、
燕燕に妃選びについて尋ねられると、蕭菩薩哥のことを話します。
蕭燕燕も妃にふさわしいと認める。

その後聖宗は、「父上が亡くなった後、国と私のことだけを考え、自分のことを
後回しにしている母上が心配なので、母上にも新たな人生を歩んでほしい」と言います。
聖宗の後押しもあり、蕭燕燕は韓徳譲と結婚。
韓徳譲に耶律姓を与えて皇族に加え、地位は親王の上とし、朝廷でひざまずかなくても
よいとの聖旨を侍従に読み上げさせた。

蕭燕燕は摂政として27年間政治と軍事の指揮をとり、周辺諸国との争いにも
第一線で活躍し、57歳で病死しました。
韓徳譲はその15ヵ月後に亡くなりますが、聖宗は国葬で彼を送り、
蕭燕燕の陵墓の側にお墓を立てたそうです。

後半も骨肉闘争や陰謀、数々の困難がありましたが、蕭燕燕と韓徳譲、
燕燕の息子・聖宗に焦点をあて、簡単なあらすじを書きました。

思う人と結ばれず、という点では、『長安 賢后伝』のヒロイン賀蘭茗玉と同じで、
ついつい比べてしまいますが、蕭燕燕の方がずっと、
強く賢い女性だと思いました。
賀蘭茗玉も聡明ですが、国の大局ばかり考えず、息子をちゃんと育て
蕭承煦の心をもっとくみとってほしかったです。
(『長安 賢后伝』はもうとっくに見終わっているのになかなか記事が書けません)


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2 コメント

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hiroさん、おはようございます♬~。 (shizuo)
2023-07-04 11:10:39
面白そうな中国ドラマがいろいろありますね。
特に、時代劇は美男美女も多く、スケールもビッグ、
衣装、装飾品、建造物などが豪華できれいです。 、
多くの視聴者を楽しませているのでしょう。
まさに愛と野望が渦巻く歴史エンターテイメントです。
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Unknown (hiro)
2023-07-05 08:21:57
shizuoさん、おはようございます♪
私は中国や韓国ドラマを観るようになってまだ1年位なのですが、
卓球のお仲間には、10年以上前に嵌り、最近見なくなった方が何人かいます。
皆さんのお話を伺うと、内容は殆ど忘れてしまったと仰います。
私はブログに載せているので、すべて忘れることはないと思いますが、
その場だけ楽しんでいるとしたら、時間の無駄かとも思いますが、
少しは歴史の勉強になるので続けています。
中國ドラマは製作費が半端でないので、あらゆる面で、見ごたえがあります。
ありがとうございました(*^-^)
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