『東宮~永遠の記憶に眠る愛~』は記憶を亡くした
豊朝五皇子・李承鄞と西州王九女・曲小楓の出会いと別れの物語で
匪我思存の同名小説をドラマ化したものです。
製作:2019年 中国放送
キャスト
李承鄞(りしょうぎん)/顧小五(こしょうご):陳星旭(チェン・シンシュー)
曲小楓(きょくしょうふう):彭小苒(ポン・シャオラン)
顧剣(こけん):魏千翔(ウェイ・チェンシャン)
李承鄴(りしょうぎょう):王冠(ワン・チュアンイー)
裴照(ペイ・ジャオ)将軍:王冠(ワン・グァン)
阿渡(あどぅ):娜吉玛
李承鄞/顧小五を演じたチェン・シンシューは、
恋人を深く愛する反面、復讐を遂げるためには手段を選ばない
二面性のある難しい役を見事に演じきっていました。
この役を演じたときは、まだ23歳の若さだったというから驚きです
曲小楓役のポン・シャオランは、エキゾチックでとても美しい女優さん。
出身は役と同じ西州(ウイグル)かと思いましたが、
北京出身だそうです。
西州の民族衣装を着て馬に乗り、颯爽と草原を駆ける姿が素敵でした。
6月20日~9月21日J:テレで放送 全55話(1H)録画視聴
冒頭あらすじ
その昔、中原の豊朝(れいちょう)、西域の西州(せいしゅう)、
移動を続ける民の国・丹蚩(たんし)、老王の治める朔博(さくはく)
という四つの国は勢力を競いながらも、
互いに政略結婚を重ね戦乱の危機から免れていた。
そんな中、西州王の姫・曲小楓(きょくしょうふう)にも
豊朝の皇子との縁談が持ち上がる。
だが、美しく奔放な小楓は「知らない人に嫁ぐのはイヤ」
だと拒み続けていた。
その頃、豊朝では皇太子・李承稷(りしょうしょく)が
父である皇帝の怒りをかっていた。
李承稷は、皇太子を廃せられた上、和親の使節として
西州へ向かうよう命ぜられる。
皇太子を慕う第五皇子の李承鄞(りしょうぎん)も同行を
申し出て一行が西州を目指した矢先、
一行は何者かに襲われてしまい、李承稷が殺されてしまう。
そして、重傷を負い砂漠を彷徨う李承鄞の前に、
美しい西州の女人が現れる…。
(公式サイトより引用)
ドラマに登場する国や人物はすべて架空ですが、
実在した古代中華王朝や
周辺国をモデルにして建物や衣装を再現しているそうです。
豊朝(れいちょう)は中原(黄河流域の平原)にある漢民族の国。
モデルになったのは「唐」で、首都は長安(現在の西安)、副都は洛陽。
西州(さいしゅう)は西域の国で、モデルになったのは
シルクロードが通るタリム盆地にあったオアシス都市国家、
現在の新疆ウイグル自治区トルファン市で、
玄奘三蔵が天竺(インド)に行く途中に立ち寄った場所。
丹蚩(たんし)は遊牧民の国で、モデルになったのは
遊牧民国家の突厥(とっけつ)。ドラマの丹蚩は実在した突厥より
もさらに野蛮人らしさを強調して描かれているとのこと。
朔博(さくはく)は老王の治める国。
モデルになったのは吐蕃(とばん:チベット)。
唐の後半になるとチベットは唐やウイグルに対抗できる大国になります。
感想
このドラマの序盤の顧小五と小楓の純愛はとてもほほえましく、
復讐を遂げるために、小楓を利用していたことなんて忘れるほどでした。
顧小五が李承鄞に戻らず、茶葉商人のまま丹蚩で小楓と暮らしていたら
どんなに幸せなカップルになっていただろうかと想像しました。
しかし、顧小五と結婚式挙げた幸せの絶頂期に
外祖父の丹蚩王・ティダールを目の前で李承鄞に殺され、
すべてを忘れ去りたい小楓は、追手を逃れている最中、
忘川に辿り着き、飛び降り、承鄞も後を追う。
数か月後、記憶を失った小楓は将来の皇太子妃として豊朝で暮らしていた。
無邪気で明るく性格の良い小楓は、太皇太后にも可愛がられ、
年の近い豊朝の公主・永寧(えいねい)と珞熙(らくき)とも仲良くなる。
このまま何もおこならなければ良かったのですが、
承鄞との結婚を前に、側室となる趙瑟瑟から「丹蚩が滅んだ」ことや
「外祖父の丹蚩王が承鄞に殺された」ことを知ってしまう。
ただ、まだ記憶が戻っているわけではないので、
承鄞が自分がかつて愛した顧小五だったことは分っていない。
これから先は辛く悲しいことばかりですが、私は二人が仲良く
しているシーンが一番好き。
七夕の夜、二人でボートに乗り、一夜を過ごしたり
顧剣に連れ去られる前に、承鄞と花火を見ているときの小風は
とても楽しく幸せそうでした。
最後はお互い好きだったのに、悲しい結末となりましたが、
二人が私鋳銭の調査で万佛寺を参拝したとき、
小楓がおみくじを引き、和尚に解釈を頼むと、
「2人には三生の縁があるが、決して無理強いをしてはいけない」と
告げられましたが、私はその「三生の縁」を信じたい。
そして、最後は平和な時代に生まれてきて、幸せになって欲しいと…。
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