へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

アメリカザリガニじけんその5

2022-05-10 14:14:19 | へちま細太郎

ども、へちま細太郎です。

アメリカザリガニじけんは、さかのぼれば小学校3年生の時におきています。
水槽におれとしんいちがとってきたサリガニをいれておいたら、一晩で魚がいなくなっちった!という話。その後、ザリガニを川に捨ててきて、かわりにおたまじゃくしをいれておいたらカエルになってうるさかったぞ~。
あの時、女子にさんざん文句を言われたんだった。
で、あれから15年ほどたって、大学院で植物の研究をしている俺がなんでガサガサをやっているかというと、水生植物について研究論文を書いていて、そのついでに水生動物も調べていたというわけだ。
去年の大学の敷地内の池の掃除なんかもその一環というわけだ。釣れたのは、魚だけじゃなかったけどねwww
さて、水に浸しておいたザリガニを取り出してチェック。寄生虫やらもごもごしていないかどうかを1匹ずつみる。
うん、大丈夫みたいだ、とつぶやき50匹くらいのザリガニをまず塩ゆでにして、見えない寄生虫や細菌を熱湯で殺菌。そのあと水でさらして殻むき。
「からあげにするか?素揚げにするか?どっちがいい?」
「めんどくせえから素揚げ」
という声に油満載の鍋に入れて、はいできあがり。
塩をパラパラかけで、口にいれるなり、
「うんめええ」
と一斉に声が上がる。
「これ、メニューに入れたらみんな注文するかね」
なぜか実孝さんまでやってきて、何やら悠樹先輩とよからぬ相談をしていた。
「いや、ザリガニとりからやらせてみたら、子供たちにウケるんじゃないですか?」
と、イベントにまで発展している。
「あのですね、もしかして来年以降、特定外来種になるっぽいですから、持って返すことできませんよ」
「は?」
「なにそれ」
「だ~か~ら~、生きたままの移動は禁止されるんですよ。だからとったらその場で絞めてもらわないと、手が後ろにまわっちゃいますよ」
と言ってやった。
こいつら金になることならいろいろ思いつくんだな、とあきれてしまった。
「ビニール袋いっぱいで300円って考えたんですけどねえ」
「破けたら5円ってか、Mサイズ3円で行こうか」
こいつら~。。。
「金の亡者」
ぽつんと荒波がつぶやき、その言葉に我に返った俺たちは、
「次、取りに行こうぜ、ウシガエルのおたまじゃくしはカメの餌だからな、じゃんじゃんとれよ」
「OK」
俺たちはタモもち農業スパイクをはき、小川とつながっている池やら田んぼに、向かっていった。
童心に返って楽しいぞ~。。。

つづく

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アメリカザリガニじけんその4

2022-05-05 09:00:11 | へちま細太郎

へちま細太郎です。

ちょいと雨があるGWの前半。
田植えを終えて、昼を挟んで小川のガサガサをやってきた。小川にはアメリカザリガニが大量に流れ込んでいた。
バケツに大量に入ったアメリカザリガニを、ボールに分け入れて酢を混ぜた水にひたして冷蔵庫にしまった。
「泥抜きして明日、唐揚げにしよう」
と話しているところにキチローがやってきた。
「何してるの?」
「明日アメリカザリガニ食わしてやるよ」
「え?食えるの?」
キチローは、亀を威嚇しているザリガニをピンと弾いた。
「たんぼから面白い格好で流れてきているから、動画にとってアップしちゃった」
だめだこいつ…。でも、確かに面白いやねえ。。。
「で、どーやって食べるの?今夜のおかず?」
「明日だよ、ドロ抜いてよく茹でで唐揚げにしてやるよ」
「楽しみだああ」
キチローは珍しく喜んでいる。こいつ、なんでこんなにまともになっているんだ?
「雪降りそうだ」
たかひろとみきおがボーゼンとしている。でも、
「おまえら、くうな明日、唐揚げ食わしてやるぞ」
と、すっぽんからザリガニを奪い取ろうとして噛みつかれた。
「いってえええええええええ」
やっぱりバカだった…。

つづく

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アメリカザリガニ事件その3

2022-05-04 09:14:29 | へちま細太郎

へちま細太郎です。

彼女とは正月以来喧嘩中で作者は一向に仲直りさせてくれません。どうやら、別れさせる方向ではるみと話がつきそうだ、と作者のペットのユウメイ君がこっそり教えてくれました。
あのな〜。。。

と、冗談はさておいて…

*ちなみに、作者は専門家ではないので、とりあえず付け焼刃で調べました。詳しくは環境省などやガサガサの専門家たちの動画をごらんください。

GWに入り、藤川農園にいった。仕事だ。バイト料はきっちりと払ってもらうけどな。 で、この時期なので田植えをやらされるわけだが、まあ、孟宗の後輩たちがきているのでそんなめんどくさいことはない。自分の領分だけやって、終わる。もう何年もやっているのでなれたもんだ。
でもって、この田圃のための用水路が田吾作がつくったやつで、農場の林のなかにも流れている。結構きれいな小川になっていて、水質も悪くない。たまにきて水質検査も研究のためにやっている。
ガサガサをやって外来種探しをするが、みどりがめ(ミシシッピーアカミミガメ)やらくさがめだのを見つけ次第駆除してる。駆除っていっても巨大水槽にいれて飼育をしているんだが、たまにいなくなるからたぬきだのがきて捕食している可能性も高い。ま、いいけど。
さらにブラックバスとブルーギルは駆除の対象になるがこれもまとめて水槽に入れて亀の餌にしている。こいつらは特定外来種なので生きたままの移動はできない。その場で〆るのがいいんだが、このまんま亀の餌にしてやれと放り込んでいるんだがこれも瞬く間にいなくなる。外来種の最たるものといえば、アメリカザリガニだ。でも、なぜか特定外来種にはなっていない。だけど、もともと食用として輸入されたものだから、食えないことはない。
久しぶりに5人で集まり、荒波・ゴメスと合流してガサガサを決行した。で、ガサガサをするまでもなく川を覗き込むなり、
「げ」
と俺は驚いた。上流から流されてくるまっかちん。いるわいるわ川底に赤いザリガニが大量に。
「どーするの、これ」
「てか、なんでこんなにいるんだよ〜」
「うまそ〜」
口々に感想?を述べていたが、
「まさかと思うけど、昔学校で飼ってたザリガニ捨てたのが原因で〜」
としんいちが笑いながら言った。
「あったねえ、そんなこと」
小学校の時は、まさかザリガニを川に放流していいなんて思わなかった。
「代わりにかえる入れといたねえ」
あったなあ、みんな口々に笑いあった。都会育ちの荒波は、ドブ川にもいたな、とぶつぶついっている。
「ドブ川なんぞにいるやつには気をつけろ、閲覧注意なくらい寄生虫ついているからな。ここいら辺のはそうでもないとは思うが、ま、いたらいたで…」
「気持ち悪いこというな」
俺たちは、増え過ぎたアメリカザリガニをあみですくっていく。
「あみいらね」
「あ、これ、バスだろ、バス」
たかのりが網をまさぐっている。
「それ、そのバケツに入れておいて、亀にやるから」
「お、おう」
「あと、ウシガエルみつけたらそれも捕獲な。特定外来種だから」
なんて難しいこと言っていても、やっぱりガサガサは楽しい、童心に帰れるしなあ。。。
というわけで、林の小川の半分をガサ入れしたのであった。。。
つづく

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