こんばんは、へちま細太郎
です。
今日は、慶子お姉ちゃんと買い物に行きました。
ぼくの冬物の服を買うのだそうです。ぼくは、きれいな慶子お姉ちゃんとお買い物ができて、すごくうれしいです。
デパートの中はきれいな飾り付けであふれていて、なんだかわくわくどきどきします。 「あ、クリスマスツリーだ」
「ほんとだ」
ぼくと慶子お姉ちゃんは、クリスマスツリーを見上げて、
「もう今年も終わりだね」
慶子お姉ちゃんは、そう言ってため息をつきました。
「ど~りで年をとるわけだ」ま
だ、そんな年じゃないのに…
。
女の人って、なんで年をとるのがイヤなのか、ぼく、わかりません。
「もうクリスマスツリーかよ~」
「早いんじゃね」
という声がざわめきの中から聞こえてきました。
この声の集団は…。
「おっ細太郎」
やっぱり…(・_・;)。
「なに、細太郎のおかあさん?」
「てことは、事務の白い兄ちゃんの奥さん?」
「びっじ~ん
」
サッカー部の亀梨軍団だ。
「あれ?この人、桜ヶ丘のバレー部の顧問だ」
「げ、鬼女か」
「なに?」
慶子お姉ちゃんの目がつり上がりました。
「白い兄ちゃんの奥さんじゃないよ。確か、野菜サラダとかいうあだ名の鬼女」
「おまえらあっ、藤川の子分だなっ
」
慶子お姉ちゃんは、(仮)亀梨2号さんのえりをつかまえて、
「てめえっ
この次そんなこと言ったらぶっ殺すからな」
け、慶子お姉ちゃん?
「ごっごめんなさい許して」
なさけないなあ
。
亀梨軍団は、ひとかたまりになって慶子お姉ちゃんに、
「美人の先生ごめんなさい」
「実物は最高にきれいです」
「女優かと思いました」
と、ペコペコしまくりです。
「ふんっ、うちの生徒なら今頃は頭突きだよっ」
慶子お姉ちゃんは、(仮)亀梨2号さんをはなすと、
「ふん」
とふんぞり返りました。
なんで、ぼくの周りはこわい女の人ばかりなんだろう(>_<)。
ぼくのおかあさんがやさしい人でありますように…。
それにしても、亀梨軍団のお兄さんたちは…。
「クリスマスツリー部室に飾んねえ?」
「100均行くべ」
と、わいわい言いながら行ってしまいました。
「藤川のミニチュア版だ…」
慶子お姉ちゃんは、首を振りながら、またため息をつきました。
どっと疲れが…
。