へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

つくばった駅伝大会

2010-11-24 17:30:55 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎です。

昨日の、つくばった“仮装”駅伝大会は…
うちの学校の先生たちはともかく、広之おにいちゃんが赴任したつくばった高校の先生たち、仲よくなった製薬会社の社員の人たちをはじめとして、みんななんか勘違いしているようなかっこうだった。
とくにうちのおとうさんのかっこときたら相変わらずの足軽スタイルだし、けんちゃん先生はスペイン無敵艦隊チームのユニホームを、のぶちゃん先生はきらびやかな大僧正スタイル、藤川先生は…
「今年も来ているよ、テレビ局」
「去年藤川先生にインタヴューしそこねたから、今年はやっきになって探すんじゃないの」
って、去年、ばっちり映ってたし。
「今年は、どんなかっこうかなあ」
「あ」
「いっ」
「うっ」
「ええ」
「おっ」
笑点かい…。
「どうして、殿さまって自覚がないのかねえ」
「ほんと、ミーハーはカンベンしてくれって」
「あい~ん」
藤川先生は、福山よろしく龍馬スタイル。それでもテレビカメラは龍馬を今年もまたスルーしていき、
「ほんとに出てんの~」
と、あたふたと探しまわっていた。
「藤川先生を当り前の殿さまとおんなじにしてもらっては困るよな」
ぼくたちは、目の前をふわふわと通り過ぎていく近衛少将さんにウインクをして、
「ずるはなしだよ」
と、笑いかけた。
「今年は、美都のくそじじいのチームの争いでおじゃるぞ」
近衛少将さん、ずいぶんと楽しそうだけど、田吾作さんとの争いはなしにして欲しい。
だって、
「こりゃ、ひな人形、覚悟しろ」
と、戦国武将のかっこをして槍をもって突撃してくる美都田吾作の姿が目に入ってきたんだ。
「御隠居、お腰に響きますぞ」
と、言われようがいい年をしてすごいありさまだったんだな。
ことしは映るなよな。

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(゜∀゜;ノ)ノ

2010-11-23 00:35:12 | へちま細太郎
明日は…待ちに待った?“つくばった駅伝大会”だ。
で、こういっちゃなんだが、相も変わらずの宴会なんだ。
確か…合宿じゃなかったっけか?
で、今年はつくばった高校と製薬会社のおっちゃんたちが、合同合宿している。
呉越同舟ってやつか?
う~ん。。。
明日は素晴らしい大会になるだろうな。

久しぶりの(仮)亀梨軍団の悠樹でした。
俺って、こんな時しかでないのな…。
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桜田門外ノ変

2010-11-15 23:12:30 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

昨日、映画の“桜田門外ノ変”をみてきた。お隣りの藩の出来事だったので、藤川先生も大変な入れ込み様だ。
「幕末の大変な時代に、同じ名前の美都藩は何してたの?」
と質問すると、
「そりゃ決まってるだろ、食ってた」
あっさりしてわかりきった返事が返ってきた。
「尊王攘夷なんぞ知ったこっちゃない、と言いつつも、勉学は盛んだったからなあ」
藤川先生は、実学だけどな、と笑った。
「まあ、何だな、事件の是非はともかくこれがきっかけで幕府は終わったんだ」
ぼくは、映画のパンフレットをめくりながら、事件より終わったあとの逃亡生活の方が、精神的にきつかったろうな、と仲間に追われた関鉄之介を思いやっていた。
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すんごい、風・風・風

2010-11-09 17:48:46 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎です。

なんか、外すっげえ風なんだけど…。
外の部活のサッカー部のたかひろや、陸上部のしんいちたちの髪の毛が爆発していた。
「女の子のスカートがぴらぴらめくれ上がっていて、けっこうおいしいかも」
と、体育館に入ってきたたかのりがうれしそうにわめいていた。
「女の子ののスカートの中なんて、妖怪パンツを思い出すなあ」
僕らは、のぶちゃん先生が体育館を出たすきにおしゃべりをはじめた。
「ああ、冬になるときったねえスウェット履いてたあれ」
「今どうしているだろうねえ」
そこに、僕らの話を聞いていた部員たちが、
「なんだよ、妖怪パンツって」
と話に首をつっこんできた。
「昔ね…」
と、ぼくらが話始まった時、
「おまええらあ、いつまでサボってんだあ」
「げ」
のぶちゃん先生が、うしろに仁王立ちしていて、
「ばかやろ~、そんなんで、全国大会で勝てると思うのか」
と、ボールをぶつけてきた。
「ぎえええ」
「わめいてんじゃねえ、バカものども」
鬼、鬼、鬼、ぼくらはどうして普段は間抜けなのぶちゃん先生が、バスケの時だけ鬼に豹変するのか、理解しがたかった。
くそ、風に吹かれてとんでいってしまえ、バカ。

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今年最高のビデオ映像

2010-11-05 09:35:08 | へちま細太郎

諸君、はやいな、プロへッサー中島だ。

みんな、ゆーつーぶをみたかな、俺は、みたぞ。
あの憎たらしい、片山が、
「おい、あんたのことだ、パソコンなんか、いじれんだろう」
と、カウンセリング研究所の中から手招きしやがった。
「なんだ?」
すると、タコ壺の主までパソコンの前に陣取っているではないか。
「なんだ、何があったんだ」
「例のナイショナイショのビデオだよ」
「お」
俺は、ゆーつーぶとやらの画像をはじめてみたが、いやびっくらしたな。
「ほえええ、これが例の映像か」
「内部告発か。また大胆なことをするな」
「面目丸つぶれだな」
「どこが」
「さあてね」
本意ではないが、宿敵片山の淹れたコーヒーを飲みつつ、本年度最高の映像を観て、
「素晴らしい」
と、思ったのであった。

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お昼休みの一こま

2010-11-04 14:16:08 | へちま細太郎
こんにちは、へちま細太郎です。

11月に入って、あの…あのつくばったマラソンが近づいてきた。
今年はどんなかっこうをしようかな、と先生たちは盛り上っていた。
「なんで先生たちが燃えてんの…」
「萌え?」
「もえ~」
「ばか、笑点やってんじゃねえ」
「あ~一倉管理官」
って、わかんないギャグですけど(踊るフリークならわかるよね?)。
「管理官じゃないよ、あのころは」
もっと、わかんねえ。
お昼御飯を食べながら、ぼくたちは高校の先輩たちと、ものすごく深刻な話題に取り組んでいた。
「藤川先生は今年はどうするんだろうね」
「去年は“不気味すぎる海女さん”だったよね」
「ミーハーだからね、ぜったい龍馬だと思うわ」
「それ正解かも」
と、いっせいに笑った瞬間、
「あんたたち、いい加減、ここでご飯を食べるの、やめて」
と、高校保健室の布川先生が、ため息をついた。
「なんで、先生の顔をみてると食欲がわくんだよ~」
と、鈴木。
「あんた、中学でしょうが」
「関係ないね」
と、たかのり。
「こういう後輩たちのめんどうみるぼくたちは、なんてえらい」
「ばあか」
有岡軍団さんたちが、布川先生に頭を殴られた。
「先生、ぼくは食欲ないんですよ」
と、気取った水嶋先輩がジュースをじゅる。
「先生の顔を見ていると、ぼくは胸がいっぱいで…」
この人が、こんなことをいうなんて、ぼくたちは呆然。
「いやん、水嶋君たら…」
布川先生、ほおを染めて恥らってしまった。
「対応が、ちがあうっ
「やかましい」
って、最近のお昼休みはこんな風に過ごしているのだ。
当然のことながら、ぼくたちは中学の2年の学年主任の阿南先生にこっぴどく叱られて、高校への出入りを禁止されたのであった。
けち。
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剛お兄ちゃんの結婚式

2010-11-02 10:15:46 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎です。

日曜日に剛おにいちゃんの結婚式があった。
都内の超有名な結婚式場であげたんだけど、ぼくは主役よりもごちそうに目がいってしまった。
結婚式のごちそうって、なんておいしいんだろう。。。
それだけで、ぼくは満足だったけど…。
だけど、びっくりだったのは、警察官の結婚式って、すごいな。新婦はキャリアだってきいたけど、関係なく大騒ぎをしている。
「元気だねえ。。。」
ぼくが呟くと、
「浅田次郎の『プリズンホテル』という小説にな、“学校の先生、医者、警察官の宴会、これを称して日本三大無礼講という”というくだりがあるんだ」
藤川先生がぼくの隣でこそこそと耳打ちした。
なんで、みうち席にこの人が座ってんのか理解不能なんだけど、広之おにいちゃんと慶子おねえちゃんもいるし、藤川先生が知らないやつらと一緒にいるのはごめんだ、とごねた、と後からきいた。
「なんとなくわかるような気がするよ」
ぼくは、毎年の間近かにせまったつくばったマラソンでの、あの合宿と称した宴会の様子を思い浮かべて、牛肉のフィレをぱくり。
と、とたんに何が始まったのか、大騒ぎが始まった。
「げっ」
どうやら、剛おにいちゃんがかつて所属していた機動隊の仲間たちが、大声で歌と踊りに興じていた。
「キャリアもいるっていうのに、すげえ騒ぎだ」
「剛も、一応準キャリだろ?」
「キャリアと結婚して、上下関係うまくいくのかしらね」
と慶子あねえちゃんが言ったとたん、
「おめえが言うな」
と広之おにいちゃんはじろりと睨む。
「あとでおぼえときな」
「うるさい、もうひとり生ませるぞ」
「拒否だ拒否」
なんて会話だよ~。
「君は…」
と、不意に背後で声がした。
「は?」
と一斉に振り返ると、年配のおじさんがビールを持って立っていた。
「確か、藤川家の若君だったよね?」
「はあ」
藤川先生が、なんだてめえは?という表情をする。
「やっぱりそうかあ、何、君は近藤警部補と親戚かなんかか?」
「…のようなものですけど?」
「そうかそうか、君も立派になったなあ」
「立派って、十分に立派だよ」
ぼくたちは藤川先生とおじさんの両方を交互にみる。
すると、何を思ったかおじさんは、
「お~い、やっぱり、バカ殿だってよ」
と、上座にいたたぶん警察のえらそうな人たちを呼ぶじゃないか。
「そうか、そうか、このくそガキ」
と、集団でやってきて藤川先生のくびをシメ始まった。
「なんだなんだ」
ぼくたちはびっくり。
「おんやあ、おまえらまだつるんでいるのか」
と、広之おにいちゃんの頭を押さえる。
「げえ、こいつら」
広之おにいちゃんが、素っ頓狂な叫び声をあげた。
「おれらを捕まえたおまわりだっ」
「おお、懐かしいな、どれ、おまえらと再会を祝して飲もうじゃねえか」
「いやとは言わせねえぜ」
ぼくは、慶子おねえちゃんと顔を見合わせ、
「なんなんだ、今日の披露宴は…」
「しょうがないよ、みんな武道派だから」
と、こそこそ言い合っていた。
で、そんなすごい宴会になってしまって、誰が主役だかわからなくなってしまった。
主役の二人は、というと、見つめあっていてすっかり二人だけの世界になっていた。
ご、ごちそうさま…。
ぼくは、二人だけの結婚式で披露宴なしがいいや。

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