こんばんは、へちま細太郎
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です。
僕たちは昨日は棒斐浄寺に遊びに来て、そのまま泊まってしまった。 泊まったのは僕らだけじゃなく、つまり藤川先生以外にオマケまで着いて来ちゃったわけで…。
案の定、
「誰だ、このくそじじい3人組は…。越後の縮緬問屋か」
と、庵住様は美都田吾作さん一行を指差して悪態をついた。
「幽霊だろうが何だろが、私は成仏させる気なんかこれっぽっちもないからね、寺だからといって簡単に居着いてもらっても困るのよ」
「何じゃ、そちは祖先の霊を敬う気などないのかっ」
「ないね」
「この罰当たりがっ」
「うるさいね、あてられるもんならあててみたらどうだ、このくそじじい」
幽霊と尼さんの言い争いに、なんていってよいのやら。
「わしはそちの先祖の美都田吾作であるぞよ」
「だからなに」
藤川先生はくっくっくっと笑いをこらえている。間に入って止める気はさらさらないみたいだ。
「か~望み通り罰を当ててやる」
あらついにキレちゃった。
「お~っ、経文唱えて悪魔払いをしてくれる」
なんだか言ってることがメチャクチャなんだけど…。
「これでも食らえっ」
庵住様が投げたものが、田吾作さんを通り抜けてたかのり君にあたった。
「いて、なんだこりゃ、十字架なんだよ~」
たかのり君はあたったものを手にとってびっくり。、
「これだと思うよ~」
と、しんいち君が隣の部屋に散らかっているクリスマスツリー
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の飾りを指差した。
「な、なんで?」
藤川先生はついに大声で笑いだし、治平どんと吾助どんは頭を抱えて座り込んでしまった。
実際、美都田吾作さんて、どんな殿様だったんだろう。
僕たちは、藤川家がよく取り潰しにならなかったと、藤川家の人たちをみて改めて思った。