心の迷走（マインド・ワンダリング）

2022年06月30日 | 保健室コーチング

（一社）ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー　桑原朱美です。

今日のテーマは
「心の迷走（マインド・ワンダリング）」です。

我が家には、毎日、地域ネコのにゃーこちゃんがやってきて、
ご飯を食べたり、昼寝をしています。

時には、サッシの向こうから見ているだけで
入ってこないこともあります。

「あれ？今日はおなかすいてないの？
これから、みんな出かけるから、夕方まで帰らないよ。
食べときゃよかったって思うから今のうちに食べておきな」

なんて声をかけながら、ある言葉を思い出しました。

「猫が、昨日のご飯食べときゃよかった。しまったなぁ！
と後悔することがあるでしょうか？

明日は、もっとおいしいゴハンくれるかななんて
未来の心配をするでしょうか？　しないですよね。
人間だけがそんなことを考えるんです」

これは、もう10年以上も前、NLPの師匠である山崎さんが
講座でお話されたことで、とても印象に残っています。

アメリカの社会心理学者ダニエル・ギルバートも
『動物と違って、人間は、今、起きていないことを考え
過去に起きた事、未来に起きるかどうかもわからないことを
いつまでも考え込んでいる』

と言っています。

動物は常に「今この瞬間」を生きています。
自然界と調和しているからです。

時間の観念は、人間の意識が作り出したもの。
脳内で時間の行き来ができることは、人間の脳の進化のたまものです。

その進化ゆえに、肉体はここにあるのに、
思考はすぐに過去や未来に飛んでいきます。

それがわるいということではなく、だからこそ、経験を活かしたり
未来のビジョンを決めて計画したりできるのです。

ただ、その思考の内容は、脳の中のものだけにとどまらず
自律神経系にも影響しますよね。

思考の内容によっては、
心臓がどきどきしたり、呼吸が荒くなったり
脈が乱れたり、弱くなったり、汗が出てきたり
顔が青くなったり、赤くなったり・・・
サーッと血の気が引いたり、ぞくぞくしたり・・・

その体の反応とともに動くのが感情です。

幸せになりたいなぁと思いながら
幸せを感じることができないのは、
何かが不足しているからではありません。

その思考のクセがマイナスの感情を生み出し、
幸せを感じにくくしていることがほとんどです。

いまこの瞬間ではなく、
過去を思い出したり、未来についてあれこれ考えることを
「マインド・ワンダリング（心の迷走）」と呼びます。

ハーバード大学の研究では
生活時間のうち47％が「心の迷走」をしていることがわかったとか。

今、この瞬間を生きている時というのは、脳は迷走していません。

何かに没頭している時
大好きなことをして夢中になっている時
やり遂げたいことがあってそれに向かっている時

意識が100％そこに向かっているので
エネルギーも100％そこに使うことができます。

心の迷走から脱するには
「今からこれをやる！」と決める！

休む時も
「これから、体と心を緩める」と決める！

決めずに休むと、
体優勢（松果体優勢）になり、また脳が迷走を始めます。

いやだな、いやだなと思ってやっている時も
脳はもちろん迷走しますが
それ以上に、長年いやだいやだを続けると
その思考は、体の中で現象化します。

ずっと過去のことを握りしめていると
体に不調が起きます。

未来のことばかり妄想して
今ここにいないと、気が上に上がって
これまた病気になります。

こうなるといいな～と思うばかりで
計画もしない、行動もしないというのはこの状態です。

未来を見ながらも、過去がこうだったからと
言い訳をして、結局今ここにいない！

いずれも、それは「生きる」という観点からは
不自然なこと。

自分の思考が今、どこにあるのかを
時々点検することは、とても大切なことです。

時制がずれてると気づいたら
「今この瞬間に戻りました」と宣言しましょう！

それでは、今日も
素敵な１日を！

この記事は、メルマガ「可能性をあきらめたくない女性のための時間と思考の使い方」
2022年5月26日号で紹介した内容に加筆修正した内容です。

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姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

心の迷走（マインド・ワンダリング）